電動グリッパ EHシリーズ αSTEP AZシリーズ搭載 - 特徴
電動グリッパEHシリーズ
人の指先のような
デリケートな「つかみ」を実現。
駆動モーターには、ABZOセンサ搭載の
αSTEP AZシリーズを採用しています。
2021.7.16
より小型・軽量の、EH3-AZAKHを追加しました。
(大きさ : 80.5mm×36mm×42.5mm、質量 : 200g)
指先のような「つかみ」動作で、幅広い用途にアプローチ
1、つかむ
傷つきやすく、変形しやすいワークの把持が可能。
試験管
Oリング
電子部品
2、そろえる
ワークの向きそろえ、位置そろえが可能。
3、測定する
ワークの大きさ判定、大きさ測定が可能
※ アタッチメント(ツメ)は別途ご用意ください。
グリッパが小型・軽量なら、多関節ロボットへの負担も最小限に
EH3-AZAKH
EH4-AZAKH
エンドエフェクタが小型・軽量になるほど、各関節の負担を軽減でき、ロボット全体の小型化・コストダウンに貢献します。

1%単位の運転電流制御で、指先でのつかみ加減をリアルに再現
品名 | 最小把持力(参考値) | 最大把持力 |
---|---|---|
EH3-AZAKH | 2N | 7N |
EH4-AZAKH | 7N | 25N |
ときに「ふんわりと優しく」、
ときに「ギュッとしっかり」、
把持力を細かく変更・調節できます。

ロングストロークを活かして、形状の異なるワークにその場で対応
EH3-AZAKH
EH4-AZAKH
アタッチメント(ツメ)交換なしで、運転を継続できます。

※ アタッチメント(ツメ)は別途ご用意ください。
つかむ ― 変形しやすいワーク、傷つきやすいワークを把持する
つかむものに合わせて、把持力、把持時間、速度を自在に設定できます。傷の付きやすいガラス、変形しやすい樹脂やばねなども安全、確実につかみます。
高速でワークに接近。つかむ直前に減速して、低速で押し付けることができます。

- ①
- ワークまで高速、低把持力で接近
- ②
- ワークをつかむ直前で減速、ゆっくりワークをつかむ
- ③
- ワークをつかんだあと、押し当て運転を開始。
設定した把持力で保持

そろえる ― ワークの向きや位置をそろえる
フィンガの最小移動量が0.02mmなので、ワークの大きさに合わせてつかむことで、向きや位置をそろえることができます。

ワーク大
ワーク小

測定する ― 外部センサ無しでワークの大きさを測定する
駆動モーターに、バッテリレスアブソリュートセンサ内蔵のαSTEP AZシリーズを採用しているため、把持したワークの大きさをモニタできます。
<出力信号>フィンガの動作範囲でワークの大きさや有無の判定
フィンガの動作範囲をドライバからの出力信号(TLC出力、AREA出力)によって確認することで、ワークの大きさや有無の判定をおこなうことができます。
図:① OK(公差内)
図:② NG(公差外)
③ NG(ワークの入れ忘れ)
- ①、②
- ワークの大きさ判定
ワークをつかんだときのアタッチメントの
位置を確認し、大きさごとに選別できます。
- ③
- ワークの有無判定
ワークをつかめているかどうかを
判定できます。

- ※
- AREA出力:モーターが設定されたエリア内にいるとき、出力される信号です。
TLC出力:押し当て運転中、出力トルクが設定したトルク制限値に達すると出力される信号です。
<モニタ機能>グリッパからの位置情報をモニタして大きさ測定
ドライバの座標情報モニタ機能により、電動グリッパからの座標情報を上位PLCに読み込むことでワークの大きさを測定することができます。
-
ワークの大きさ測定
-
※座標情報モニタ機能:位置情報を上位システムに伝える機能です。
ネットワーク対応のエンドエフェクタとして活躍
EtherNet/IP、EtherCAT、PROFINETに対応したドライバを、それぞれご用意しています。単一のネットワークによって制御されている装置やロボットの、エンドエフェクタとして最適です。

各軸を同一のインターフェースで統一することで、システム構成がシンプルになり、各工程の効率化やコストダウンにつながります。
モーターの状態をリアルタイムでモニタリング
EHシリーズはをはじめとした、αSTEP AZシリーズ搭載の電動アクチュエータでは、ネットワークを通じ、モーターの状態を常に監視できます。
モーター温度モニタ
ロボット内のモーター温度を、リアルタイムでモニタ可能です。
積算負荷モニタ
モーターの負荷率を、面積で把握し、値として検出できます。経年劣化など長期の負荷の変化を把握したいときに便利です。
ODO/TRIPモニタ
モーターの累積回転数をモニタできます。メンテナンスなどに利用できます。
モニタリング項目の詳細については、AZシリーズの取扱説明書をご覧ください。
αSTEP搭載の特徴
αSTEP搭載
αSTEPは“オープンループ制御”と“クローズドループ制御”の利点をハイブリッドした独自制御をおこなう、ステッピングモーターベースのモーターです。
制御方法が統一された製品バリエーション
同じシリーズのモーターを搭載しているため、装置立ち上げ時の駆動やメンテナンス方法も共通です。
サポートソフトも共通で使用できます。
また、モーターとドライバは保守部品として共通化されるため、在庫管理がシンプルになります。
AZシリーズ搭載
αSTEP
|
電動アクチュエータ
|
|||||
---|---|---|---|---|---|---|
電動スライダ
|
電動シリンダ
|
コンパクト 電動シリンダ |
ラック・ピニオン システム |
電動グリッパ |
中空ロータリー
アクチュエータ |
|
・AZシリーズ
|
・EASシリーズ
・EZSシリーズ ・EZSHシリーズ |
・EACシリーズ
|
・DRシリーズ
・DRS2シリーズ |
・Lシリーズ
|
・EHシリーズ
|
・DGⅡシリーズ
|
搭載モーターの電源入力はシリーズで異なります。詳細ラインアップは各シリーズのページでご確認ください。
αSTEP AZシリーズのモーターを搭載しているため、AZシリーズと同様、バッテリレスでアブソリュートシステムを構築でき、非常時の位置情報の保持や、外部センサの削減に貢献します。
新開発ABZOセンサ
小型・低コストの、バッテリレスの機械式アブソリュートセンサを開発しました(特許取得)。生産性の向上やコスト削減に貢献します。
機械式センサ
アナログ時計は、秒針、長針、短針の位置によって現在時刻を計ります。ABZOセンサは、時計の針に相当する歯車を複数搭載する機械式センサです。個々の歯車の角度を認識することで位置情報を検出するため、バッテリが不要です。
多回転アブソリュートセンサ
基準となる原点から、モーター軸で±900回転(1800回転分)の絶対位置が検出可能です。
- ※
- 取付角寸法20mm、28mm(30mm)は±450回転(900回転分)です。
原点の設定方法
ドライバ前面のスイッチを押すことで簡単に原点を設定できます。原点位置は、ABZOセンサに保存されます。手動スイッチだけでなく、サポートソフト MEXE02や外部入力信号からの原点設定も可能です。
外部センサ不要
アブソリュートシステムのため、原点センサ、リミットセンサなどの外部センサは不要です。
原点復帰精度の向上
ABZOセンサなら、原点センサ感知のばらつきを気にすることなく原点復帰をおこなえるため、原点の精度を向上できます。原点復帰精度は、繰り返し位置決め精度と同一です。
原点復帰精度は、繰り返し位置決め精度と同一です。
- ※
- リミットセンサを取り付けない場合、ドライバのソフトウェアリミットを使用すると、限界値を超える動作を防げます。
コストダウン
ABZOセンサなら、外部センサにかかる費用や、配線に関する費用がかかりません。システム全体をコストダウンします。
装置設計の自由度が向上
ABZOセンサなら、外部センサの設置や配線に必要だったスペースを節約できます。装置設計の自由度を向上させます。
外部センサ誤動作の影響を受けない
ABZOセンサなら、金属加工で金属片が舞う環境下や、オイルミストが舞う環境下などで起こりうる、外部センサの誤動作や故障、断線が発生しません。原点位置の設定だけでなく、ソフトウェアリミットの設定も可能です。限界値を超える動作を防ぎます。
高速原点復帰
ABZOセンサなら、原点センサなしで原点復帰ができます。センサ感度を気にせず高速で原点復帰を実現し、マシンサイクルを短縮します。
バッテリレス
ABZOセンサは、バッテリ不要の、機械式センサです。位置情報を機械的に管理します。
位置情報を保持
位置決め運転中に電源が遮断されたり、モーター/ドライバ間のケーブルが外されても、位置情報を保持します。位置決め機能内蔵タイプの場合、生産ラインでの非常停止や停電からの復旧の際、原点復帰をせずに位置決め運転を再開できます。
- 位置情報は、ABZOセンサ(モーター側)に記憶されるため、モーターを交換する場合は、原点の再設定が必要です。
次のような場合に有効です。
- ・
- 複数軸を管理していて、原点復帰シーケンスを組むことが困難な場合
- ・
- 作業中のワークを取り除くことが難しく、継続して動作をおこないたい場合
- ・
- 原点復帰時間をなくしたい場合
メンテナンスの削減
ABZOセンサなら、バッテリの交換が不要です。メンテナンスの手間やコストを削減します。
ドライバ設置の自由度が向上
ABZOセンサなら、バッテリの設置や配線に必要だったスペースを節約できます。ドライバ設置場所の制約がなく、制御盤等のレイアウト設計の自由度を向上させます。
海外輸送も安心
バッテリは自己放電するため、海外輸送といった長期間の装置搬送では注意が必要です。ABZOセンサなら、位置情報の保持に期限はありません。また、バッテリを海外に輸出する際の各種規制等も考慮する必要がありません。
バリエーション・仕様
電動グリッパ、ドライバ、接続ケーブル、それぞれをご購入ください。
タイプを選択し画面遷移すると、コンパクト電動シリンダ、ドライバ、接続ケーブル、それぞれを「+」でつなげた品名が候補表示されます。)
PHOTO対応
実物を手に取っているかのように、360°すべての角度から製品写真をご覧いただける機能です。
(ご利用の環境によっては、読み込みに時間がかかる可能性があります。ご了承ください。)>
電動グリッパ
PHOTO |
最大把持力 |
ストローク (両側) |
最小移動量 (両側) |
サイズ |
質量 |
|
---|---|---|---|---|---|---|
EH3-AZAKH ![]() ![]() |
7N |
0 ~ 15mm |
0.02mm |
80.5mm × 36mm × 42.5mm |
200g |
|
EH4-AZAKH ![]() |
25N |
0 ~ 25mm |
91mm × 46mm × 48.5mm |
380g |
ドライバ
接続ケーブル/可動接続ケーブル
- ・
- モーターから出ているモーターケーブルは、ドライバに直接接続できません。接続ケーブルを合わせてご検討ください。
- ・
- ケーブルが屈曲される場合には、可動接続ケーブルをお使いください。
長さ[m] |
|
---|---|
![]() |
0.5 ~ 20 |
- *
- EtherCAT®はBeckhoff Automation GmbH(ドイツ)よりライセンスを受けた特許取得済み技術であり、登録商標です。
- *
- EtherNet/IP™はODVAの商標です。
- *
- PROFINETは、PROFIBUS Nutzerorganisation e.V.(PNO)の商標または登録商標です。
- *
- Modbus(RTU)は、Schneider Automation Inc. の登録商標です。