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バッテリレス アブソリュートセンサ搭載
αSTEP AZシリーズ
モーターに新開発のABZO(アブゾ)センサを搭載し、
バッテリレスのアブソリュートシステムの構築を実現。
また、駆動システムはハイブリッド制御の採用により、
使いやすさと信頼性を両立しました。
2020.7.1
AC電源入力 位置決め機能内蔵タイプ、RS-485通信付きパルス列入力タイプ、パルス列入力タイプが、「機能安全」の認証を取得しました。
新開発<ABZO(アブゾ)センサ>搭載
新開発ABZOセンサ
小型・低コストの、バッテリレスの機械式アブソリュートセンサを開発しました(特許取得)。生産性の向上やコスト削減に貢献します。モーター、ドライバともに、お求めやすい価格です。
・定価 62,000円~(DC電源入力 パルス列入力タイプ/モーター、ドライバ、ケーブルを合わせた価格)
機械式センサ
アナログ時計は、秒針、長針、短針の位置によって現在時刻を計ります。ABZOセンサは、時計の針に相当する歯車を複数搭載する機械式センサです。個々の歯車の角度を認識することで位置情報を検出するため、バッテリが不要です。
多回転アブソリュートセンサ
基準となる原点から、モーター軸で±900回転(1800回転分)の絶対位置が検出可能です。
- ※
- 取付角寸法20mm、28mm(30mm)は±450回転(900回転分)です。
原点の設定方法
ドライバ前面のスイッチを押すことで簡単に原点を設定できます。原点位置は、ABZOセンサに保存されます。手動スイッチだけでなく、サポートソフト MEXE02や外部入力信号からの原点設定も可能です。
外部センサ不要
アブソリュートシステムのため、原点センサ、リミットセンサなどの外部センサは不要です。
高速原点復帰+原点復帰精度の向上
ABZOセンサなら、原点センサ無しで原点復帰ができます。センサの感度を気にせず、高速の原点復帰を実現し、マシンサイクルを短縮します。同時に、センサの感度による原点位置のバラつきが起こらなくなります。原点の精度を向上できます。
コストダウン
ABZOセンサなら、外部センサにかかる費用や、配線に関する費用がかかりません。システム全体をコストダウンします。
装置設計の自由度が向上
ABZOセンサなら、外部センサの設置や配線に必要だったスペースを節約できます。装置設計の自由度を向上させます。
外部センサ誤動作の影響をうけない
ABZOセンサなら、金属加工で金属片が舞う環境下や、オイルミストが舞う環境下などで起こりうる、外部センサの誤動作や故障、断線が発生しません。原点位置の設定だけでなく、ソフトウェアリミットの設定も可能です。限界値を超える動作を防ぎます。
バッテリレス
ABZOセンサは、バッテリ不要の、機械式センサです。位置情報を機械的に管理します。
位置情報を保持
位置決め運転中に電源が遮断されたり、モーター/ドライバ間のケーブルが外されても、位置情報を保持します。位置決め機能内蔵タイプの場合、生産ラインでの非常停止や停電からの復旧の際、原点復帰をせずに位置決め運転を再開できます。
- 位置情報は、ABZOセンサ(モーター側)に記憶されるため、モーターを交換する場合は、原点の再設定が必要です。
次のような場合に有効です。
- ・
- 複数軸を管理していて、原点復帰シーケンスを組むことが困難な場合
- ・
- 作業中のワークを取り除くことが難しく、継続して動作をおこないたい場合
- ・
- 原点復帰時間をなくしたい場合
メンテナンスの削減
ABZOセンサなら、バッテリの交換が不要です。メンテナンスの手間やコストを削減します。
ドライバ設置の自由度が向上
ABZOセンサなら、バッテリの設置や配線に必要だったスペースを節約できます。ドライバ設置場所の制約がなく、制御盤等のレイアウト設計の自由度を向上させます。
海外輸送も安心
バッテリは自己放電するため、海外輸送といった長期間の装置搬送では注意が必要です。ABZOセンサなら、位置情報の保持に期限はありません。また、バッテリを海外に輸出する際の各種規制等も考慮する必要がありません。
ハイブリッド制御で、より使いやすく、より確実な制御を実現
αSTEPは“オープンループ制御”と“クローズドループ制御”の利点をハイブリッドした独自制御をおこなう、ステッピングモーターベースのモーターです。モーターの位置を常時監視しながら、状況に応じて2つの制御を自動で切り替えます。
通常時はオープンループ制御で、ステッピングモーター同様の使いやすさ
高応答
ステッピングモーターの高応答をいかし、短い距離を短時間で動かすことができます。指令に対して遅れなく、追従して動かせます。
ハンチングなしで停止位置を保持
位置決め時にはハンチングなくモーター自身の保持力によって停止するため、低剛性機構で停止時に振動があっては困る用途に最適です。
チューニング不要
通常時はオープンループ制御で運転するため、ベルト機構やカム、チェーン駆動などの負荷変動などがある場合も、ゲイン調整なしで位置決め可能です。
過負荷時にはクローズドループ制御で、より確実な運転
急激な負荷変動、急加速でも運転を継続
通常時は、指令に同期してオープンループ制御で運転します。過負荷時には即座にクローズドループ制御に切り替わり、位置の補正をおこないます。
万が一の異常時にはアラーム信号を出力
連続した過負荷が加わった場合にはアラーム信号を出力し、位置決め完了時には、END信号を出力します。よってサーボモーター同様の信頼性も備えています。
低速でもなめらかな動き
標準搭載のマイクロステップ駆動、スムースドライブ機能※により低速での振動を抑え、なめらかに動かすことができます。
- ※
- パルス入力の設定を変えることなく、フルステップのときと同じ移動量、速度で自動にマイクロステップ駆動する制御です。
省エネルギー、低発熱
高効率モーターを採用することで発熱を低減し、消費電力を削減しました。
発熱を大幅に低減
- ・
- サーモグラフィーによる温度分布
- 同一条件で運転した場合のイメージです。
- ・
- 同一条件運転時のモーター外被温度
省エネルギーにより消費電力量削減
- ・
- AC電源入力 ― 消費電力量 従来比47%減(当社比)
- ・
- DC電源入力 ― 消費電力量 従来比43%減(当社比)
ステッピングモーターの出力目安 (AC電源入力のみ)
ACサーボモーターの出力(W)は「定格回転速度」で回っているときの出力(W)を「定格出力」と表示しています。一方、高精度位置決めや中低速域で高トルクが特徴のステッピングモーターには「定格回転速度」がないため、「定格出力」表記がありません。
以下のページにて、AZシリーズの標準タイプモーターのトルクが何Wのサーボモーターの定格トルクに相当するかを、参考として記載しています。
ドライバの種類と特徴
上位システムに合わせて選べるドライバ
位置決め機能内蔵タイプ
運転データをドライバに設定し、上位から運転データの選択、実行をするタイプです。上位との接続、制御はI/O、Modbus(RTU)、RS-485通信、FAネットワークいずれかでおこなえます。ネットワークコンバータ(別売)を使用することにより、CC-Link通信、MECHATROLINK通信、EtherCAT通信で制御できます。
RS-485通信付きパルス列入力タイプ
ドライバに入力されたパルス信号に応じて、運転を実行します。お客様がご用意する位置決めユニット(パルス発振器)で制御します。モーターのステータス情報(位置、速度、トルク、アラーム、温度など)を、RS-485通信でモニタできます。
パルス列入力タイプ
ドライバに入力されたパルス信号に応じて、運転を実行します。お客様がご用意する位置決めユニット(パルス発振器)で制御します。アラーム履歴の確認や各種状態を、サポートソフト MEXE02でモニタできます。
EtherNet/IPTM対応ドライバ
ネットワーク上からの直接制御が可能です。上位制御機器とEtherNet/IP対応ドライバをEtherNet/IP通信ケーブル1本で接続するため、省配線を実現します。
- *
- EtherNet/IPTMはODVAの商標です。
AZシリーズ EtherNet/IPTM対応ドライバに関するご質問に、Q&A形式でお答えします
EtherCAT ドライブプロファイル対応ドライバ
ネットワーク上からの直接制御が可能です。上位制御機器とEtherCAT ドライブプロファイル対応ドライバをEtherCAT通信ケーブル1本で接続するため、省配線を実現します。
- *
- EtherCAT®は、ドイツのベッコフオートメーション株式会社がライセンスを供与した登録商標であり、特許取得済みの技術です。
「機能安全」の認証取得について
「機能安全※」の認証を取得したことにより、安全システムへの対応が容易になりました。周辺機器を削減し、配線の簡易化や、省スペース化を実現します。
※ STO(Safe Torque Off)機能を搭載
SIL 3, PL eの機能安全の認証を取得
適合規格 |
安全度レベル |
---|---|
IEC 61800-5-2, EN 61800-5-2 |
SIL 3 |
IEC 61508-1, EN 61508-1 |
|
IEC 61508-2, EN 61508-2 |
|
IEC 62061, EN 62061 |
SILCL 3 |
ISO 13849-1, EN ISO 13849-1 |
PL e(Category 3) |
対象製品
- αSTEP AZシリーズ AC電源入力 位置決め機能内蔵タイプ
- αSTEP AZシリーズ AC電源入力 RS-485通信付きパルス列入力タイプ
- αSTEP AZシリーズ AC電源入力 パルス列入力タイプ
製品詳細ページから、認証書のダウンロードが可能です。(ダウンロードには会員登録が必要です。)
ダウンロード方法については、データダウンロードに関するよくあるお問い合わせをご覧ください。
保守に役立つインフォメーション機能
各インフォメーションのモニタ状態が、任意の設定値に達したとき、信号を外部へ出力する機能です。この情報を上位に取り込むことで、トラブルの早期発見や、製品のメンテナンス時期の調節に役立ちます。
インフォメーション機能の例
- ・
- TRIPインフォメーション
- 出力させたい回転数を事前に設定し、その回転数に達すると出力します。(モーターは運転継続)
- ・
- 温度インフォメーション
- 出力させたい温度を事前に設定し、その温度に達すると出力します。(モーターは運転継続)
サポートソフトによる簡単駆動
サポートソフト MEXE02とは、立ち上げからメンテナンスまでサポートするソフトウェアです。コンピュータで、運転データや各種パラメータの設定・編集がおこなえるほか、ティーチング、各種状態のモニタができます。
かんたん設定・かんたん動作
運転データの編集やパラメータの設定など、基本的な設定ができます。シーケンス機能では、簡単な入力と設定で、高度な動きを実現します。
単位系設定ウィザード
移動量や速度などを、任意の単位で表示・入力するための機能です。使用する機構に合わせた単位(mm、deg)に表示・設定でき、単位換算の手間を省きます。直動機構や、減速機を使用する場合に役立ちます。
シーケンス機能によりメインプログラムを簡略化
AZシリーズのストアードデータ運転には、連結運転や運転間のタイマ設定、条件分岐、ループ回数などの豊富なシーケンス機能が搭載されています。上位システムのシーケンスプログラムを簡略化できます。
位置決め機能内蔵タイプの場合
- ・ 位置決め運転データ設定数(最大256点)
- ・ 汎用入出力点数(入力10点、出力6点)
- ・ 通信用入出力点数(入力16点、出力16点)
テスト機能
モーターを単独で運転させたり、上位システムとの接続確認ができる機能です。装置立ち上げ時に活用することで、時間短縮につながります。
ティーチング・リモート運転立ち上げ時に
サポートソフト上から、簡単に原点設定やモーターを駆動させることが可能です。上位システムと接続する前に、ティーチングや試運転などがおこなえるため、装置の立ち上げ時間短縮に貢献します。
I/Oテスト立ち上げ時に運転時に
入力信号のモニタと、出力信号の強制出力をおこなえます。上位システムとの結線や、ネットワークI/Oの動作を確認するときに便利な機能です。
各種モニタ機能
波形モニタ立ち上げ時に
オシロスコープのようにモーターの運転状態や出力信号の状態をモニタできます。装置の立ち上げや調整時などに役立ちます。
アラームモニタ立ち上げ時に
異常が発生したときに、異常の内容や発生時の運転状態、対処方法を確認できます。対処方法が確認できるので、スムーズに異常対応ができます。
ステータスモニタ立ち上げ時に
運転時の速度、モーター・ドライバの温度、負荷率のモニタのほか、使用開始時からの積算回転量などもモニタできます。各項目のモニタ状態が、任意の設定値に達したとき、信号を外部へ出力します。メンテナンスに役立ちます。
マルチモニタリング対応
データ設定・テスト運転・モニタなど、複数の設定画面を同時に開くことができます。