ステッピングモーターRKⅡシリーズ 位置決め機能内蔵タイプ
これまでのステッピングモーターの常識を変える高性能を実現しました。
ドライバは、モーターの性能を最大限に引き出すフルデジタル制御を採用。
モーターは、これまでにない高効率、低発熱、低振動を実現。
省スペース、簡単配線、保護機能などの使いやすさも高めました。
さまざまな上位システムに つながるインターフェイスを搭載した、
FLEX(フレックス)に対応しました。
モーター部の特徴
振動・騒音を大幅に低減
フルデジタル制御のフルタイムマイクロステップドライバ採用で振動特性が格段に向上(5相ステッピングモーター初)。電流制御はデジタル化され、高性能CPUで演算処理されています。
従来のトータル電流検出PAM制御から、各相電流検出PWM制御に変えることで、各相に流れる電流を正弦波状に。その結果、大幅に振動と騒音を低減しました。
モーター電流波形(理論値データ)
振動特性の比較
高精度な位置決め
RKⅡシリーズの位置決め精度は、±0.05°(±3min)です。下図のようなボールねじと組み合わせて使用した場合、位置決め精度は、±1.4μmになります。一般的な研削ボールねじの精度は±10μmですので、それと比較しても、十分に高精度な位置決め運転が可能です。
小型・高トルク
小型で高トルクを実現するRKⅡシリーズ。取付角寸法42mmでは、さらにトルクが50%アップしました。これにより位置決め時間の短縮ができ、装置のタクトタイムアップに貢献します。そして取付角寸法60mm、85mmを加え、幅広いトルク領域をカバーしています。
- ご注意 : 取付角寸法60mm、85mmについては従来品と同等のトルクです。
従来品とのトルク比較(□42mm)
ステッピングモーターの出力目安
ACサーボモーターの出力(W)は「定格回転速度」で回っているときの出力(W)を「定格出力」と表示しています。
一方、高精度位置決めや中低速域で高トルクが特徴のステッピングモーターには「定格回転速度」がないため、「定格出力」表記がありません。
以下のページにて、RKⅡシリーズの標準タイプモーターのトルクが何Wのサーボモーターの定格トルクに相当するかを、参考として記載しています。
高性能で、この価格
これまでの製品に比べて、モーターの性能、ドライバの使い勝手、機能などの大幅な向上を実現しながら、これまでより価格を下げました。たとえば、取付角寸法60mmのRKⅡシリーズと同等従来品で比較した場合、価格は12,300円下がります。
消費電力を最大47%減
モーター材質の最適化によって損失を大幅に低減、消費電力も最大で47%削減しました。
電気料金はもちろんCO2排出量の低減にも貢献します。さらに、モーターの発熱が低減することで、密閉された装置内での他の機器に与える熱の影響が低減、ファンや放熱板による発熱対策の手間を削減します。
※高効率モーターの詳細はこちらをご覧ください。
消費電力量比較
運転条件
・回転速度 : 1000r/min
・負荷トルク : 0.47N・m
・使用時間 : 24時間運転
(運転70%、待機25%、停止5%)、365日/年
同一条件運転時のモーター外被温度比較
消費電力量などの比較
位置決め時間を短縮
従来のステッピングモーターでは、発熱を抑えたい用途において、運転電流を下げトルクを落として使われる場合がありました。 RKⅡシリーズは、低発熱の高効率のモーターを採用しているため、モーターのトルクを最大限に活用することで、位置決め時間を短縮することができます。
運転電流の違いによるトルク比較
運転電流の違いによるタクトタイム比較
運転条件
・慣性負荷モーメント : 4×10-4 [kg・m2]
・負荷トルク : 0.2 [N・m]
・移動量 : 180°
・安全率 : 2
ドライバの特徴
装置を小型化できます
ドライバの内部部品の最適配置により、小型・薄型を実現。複数台を密着させた取り付けが可能になり、これまでと同じスペースの中で使用軸数を増やすことも可能です。
- 密着取付時は周囲温度0~40℃でご使用いただけます。
配線が簡単
I/Oコネクタはスクリューレス化により、はんだ付けも専用圧着工具も不要です。モーターコネクタは、専用ケーブルでワンタッチで接続できます。これにより配線時間の短縮、誤配線の防止、メンテナンスの手間の削減などを実現します。
「配線」「データ設定」「動作確認」を動画でご紹介しています。
最適な分解能を選べる
位置決め機能内蔵タイプは、200p/r ~ 200000p/r の範囲で設定できます。
データ設定器 OPX-2A、サポートソフト MEXE02もしくはRS-485通信による設定となります。
豊富な保護機能を搭載
トラブル時に迅速に対応できる保護機能を搭載。アラームLEDの点滅回数で発生事項を速やかに特定できます。
<アラーム種類の例>
- ・主回路過熱
- ・過電流
- ・EEPROM異常
- ・過電圧
- ・不足電圧
- ・CPU異常
- ・指令パルス異常
- ・電解コンデンサ異常
- ・電磁ブレーキ自動制御異常
さまざまな制御インターフェイス
お客様の運転システムにあわせて、制御方法の選択が可能です。
詳細はこちらをご覧ください。
さまざまな運転データ・機能を搭載
モーターの運転に必要な情報をドライバに持たせるため、上位PLCの負担が軽減します。複数軸制御の場合のシステム構成がシンプルになります。
データ設定器(別売)、サポートソフトもしくはRS-485通信による設定となります。
運転の種類
位置決め機能内蔵タイプは、モーターの運転速度や移動量を運転データで設定し、選択した運転データにしたがって、運転をおこないます。運転の種類は4パターンです。
各種運転データの設定方法を、動画でご紹介しています。
主な機能
グループ送信機能(RS-485通信またはネットワークコンバータ経由)
RS-485通信で接続した複数軸でグループを構成し、グループ単位で指令を送信することができます。複数軸の同時スタートや同一動作も可能です。
ティーチング機能
データ設定器OPX-2A(別売)またはサポートソフトMEXE02※を使用して、ティーチングができます。テーブルを目的の位置まで移動し、そのときの位置データを位置決めデータとして記憶します。
他社機器との接続について
当社ネットワークコンバータと他社「タッチパネル」や「PLCのネットワークユニット」との接続に関する情報を掲載しています。
対象メーカーの画面サンプルや接続ガイドをダウンロードいただけるほか、当社製品と他社機器と直接接続が可能な通信ケーブルについてもご案内しています。
プログラム設計・立ち上げの時間短縮に貢献できますので、ぜひご活用ください。
「タッチパネル」と接続する場合はこちら
対象メーカー例 : シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社
「PLCのネットワークユニット」と接続する場合はこちら
対象メーカー例 : オムロン株式会社 / 株式会社日立産機システム / 三菱電機株式会社 / 株式会社安川電機
バリエーション・仕様
平行軸
タイプ
|
取付角
[mm] |
励磁最大
静止トルク [N・m] |
バックラッシ
[arcmin] |
基本
ステップ角度 [゜] |
電磁ブレーキ
|
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
有り
|
無し
|
||||||
42
|
0.14 ~ 0.27
|
-
|
0.72
|
○
|
○
|
||
60
|
0.52 ~ 1.77
|
○
|
○
|
||||
85
|
2.1 ~ 6.3
|
○
|
○
|
||||
42
|
0.14 ~ 0.27
|
-
|
0.72
|
-
|
○
|
||
60
|
0.52 ~ 1.77
|
-
|
○
|
||||
85
|
2.1 ~ 6.3
|
-
|
○
|
||||
バ
ッ ク ラ ッ シ レ ス |
42
|
0.5 ~ 2.3
|
15 ~ 45
|
0.024 ~ 0.2
|
○
|
○
|
|
60
|
1.8 ~ 6
|
10 ~ 35
|
○
|
○
|
|||
90
|
6 ~ 25
|
10 ~ 25
|
○
|
○
|
|||
42
|
1 ~ 3
|
15
|
0.0144 ~ 0.144
|
○
|
○
|
||
60
|
3.5 ~ 8
|
7 ~ 9
|
○
|
○
|
|||
90
|
14 ~ 37
|
○
|
○
|
||||
ノ
ン バ ッ ク ラ ッ シ |
42
|
3.5 ~ 5
|
0
|
0.0072 ~ 0.0144
|
○
|
○
|
|
60
|
7 ~ 10
|
○
|
○
|
||||
90
|
33 ~ 52
|
○
|
○
|
●ハーモニックドライブ®は、株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズの登録商標または商標です。
直交軸
タイプ
|
取付角
[mm] |
励磁最大
静止トルク [N・m] |
バックラッシ
[arcmin] |
基本
ステップ角度 [゜] |
電磁ブレーキ
|
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
有り
|
無し
|
||||||
バ
ッ ク ラ ッ シ レ ス |
42
|
0.7 ~ 3
|
15 ~ 25
|
0.024 ~ 0.1
|
-
|
○
|
|
60
|
2.5 ~ 10.5
|
10 ~ 15
|
-
|
○
|