電動アクチュエータ
コンパクト電動シリンダのメンテナンス
点検項目と時期
アクチュエータを1日8時間稼動した場合、下表の期間ごとにメンテナンスをおこなってください。
昼夜連続運転、稼働率の高い場合は、状況に応じてメンテナンス周期を短縮してください。
メンテナンス時期 | 外部の確認 | 内部の確認 |
---|---|---|
始動時 | ○ | - |
稼動後1週間 | ○ | ○ |
以後1か月ごと | ○ | ○ |
外部の確認
下表の項目を確認してください。
項 目 | 確認内容 | 処置 |
---|---|---|
アクチュエータ |
・アクチュエータを取り付けているボルトにゆるみがないか。 ・負荷を取り付けているボルトにゆるみがないか。 |
ボルトを増し締めしてください。 |
ケーブル類 |
・ケーブルに傷やストレスがないか。 ・モーターやドライバとの接続部にゆるみがないか。 |
コネクタの再接続、またはケーブルを交換してください。 |
運 転 | 軸受部などから異常な音や振動が発生していないか。 | 負荷の取り付け、運転速度を再確認してください。 |
外部の清掃
- ・
- アクチュエータの外面の清掃は、随時おこなってください。
- ・
- 清掃は、柔らかい布で汚れを拭き取ってください。
- ・
- 圧縮空気を吹きつけないでください。隙間から塵埃が入り込むことが懸念されます。
- ・
- 石油系溶剤は、塗装面を傷めるので使用しないでください。
- ・
- 汚れがひどいときは、中性洗剤を含ませた柔らかい布で拭き取ってください。
内部の確認
アクチュエータ内部の状況を目視で確認します。下表の項目を確認してください。
グリースの色が変色していても、走行面に艶があれば潤滑は良好です。
項目 | 確認内容 | 処置 |
---|---|---|
ボールねじ | 塵埃などの異物が付いていないか | 異物を取り除いてください |
グリースの艶がなくなったり、量が減っていないか | ボールねじを柔らかい布で清掃し、新しいグリースをナット滑走溝に塗布してください | |
リニアガイド | 塵埃などの異物が付いていないか | 異物を取り除いてください |
グリースの艶がなくなったり、量が減っていないか | ガイドレールの両脇のボール転送溝を柔らかい布で清掃し、グリースをボール転送溝に塗布してください |
コンパクト電動シリンダのグリースの補給
コンパクト電動シリンダのねじ軸やリニアガイドのグリースが汚れたときは、ウエスなどでよく拭き取った後、新しいグリースを塗布してください。
グリースの点検は稼動1週間後に1回、その後は1ヶ月ごとに1回を目安におこなってください。
各製品のメンテナンスに用いるグリースを以下に示します。
シリーズ | ボールねじ用 | リニアガイド用 |
---|---|---|
DRシリーズ(DR20) DRLⅡシリーズ(ガイド付/ガイドなし) |
AFC (THK製) |
マルテンプ PS No.2 (協同油脂製) |
DRLⅡシリーズ(テーブル付) | AFE-CA (THK製) |
AFE-CA (THK製) |
DRシリーズ(DR28) DRS2シリーズ |
AFC (THK製) |
AFC (THK製) |