ステッピングモーター 選定計算編

5相ステッピングモーターRKIIシリーズの選定を例として、ステッピングモーターの選定計算手順を説明します。

3-2. 運転パターンの確認

駆動機構の送り量・位置決め時間の条件や、3-1. 必要分解能の確認で求めた必要分解能をもとに、運転パターンを確認します。
運転パターンは、運転パルス数・運転パルス速度(モーター回転速度)・加速(減速)時間・起動パルス速度で構成されます。
運転パターンの各要素は、以降の選定計算においてとても重要になります。

運転パターンの駆動イメージ

運転パターンの駆動イメージ

運転パルス数(A)の求め方

機構条件の送り量を、モーター軸上に換算し、必要な運転パルス数を求めます。
ステップ角は、実際に使用するモーターのステップ角の値を使用します。

直動機構の場合
運転パルス数(A)の求め方(直動機構)
回転機構の場合
運転パルス数(A)の求め方(回転機構)

運転パルス速度(f2)の求め方

運転パルス数と位置決め時間をもとに、起動パルス速度や加速(減速)時間を考慮しつつ、運転パルス速度を求めます。

運転パルス数(A)の求め方(回転機構)

自起動運転パターンの場合は、加速(減速)時間を0として計算します。
ただし、位置決め時間に余裕がある場合は、なるべく加速(減速)時間を設定してください。
ここで設定した値が、3-6. 加速トルクの算出5-1. 加減速レートの確認に影響します。
起動パルス速度を設ける場合も、起動パルス速度は0として計算することをおすすめします。
モーターの速度条件が最も厳しくなるため、より安心してモーターを選定することができます。

モーター回転速度(N)の求め方

運転パルス速度を、モーターのステップ角をもとにして、モーター回転速度に変換します。
モーターの回転速度は、4-1. モーターの仮選定に必要な要素の一つです。

モーター回転速度(N)の求め方

運転パターンの計算例

手順
① 運転パルス数を求める
② 加速(減速)時間を設定する
③ 運転パルス速度を求める
④ 運転パルス速度をモーター回転速度に変換する

機構条件の一覧を表示する

運転パルス数(A)を求める

機構条件と、3-1. 必要分解能の確認で求めた分解能(ステップ角) : 0.72 [°/step]をもとに、運転パルス数(A)を求めます。

運転パルス数の計算例(ボールねじ)

機構条件
  • l(送り量) : 300 [mm]
  • PB(ボールねじのリード) : 20 [mm]
加速(減速)時間(t1)を設定する

加減速運転パターンを使います。目安として、位置決め時間の25%を加速(減速)時間にあてます。

加減速運転パターンの計算例(ボールねじ)

機構条件
  • t0(位置決め時間) : 1 [s]
運転パルス速度(f2)を求める

モーターの速度条件がもっとも厳しくなるよう、起動パルス速度(f1)を0[Hz]として、運転パルス速度(f2)を求めます。

運転パルス速度の計算例(ボールねじ)

機構条件
  • t0(位置決め時間) : 1 [s]
運転パルス速度(f2)をモーター回転速度(N)に変換する

3-1. 必要分解能の確認で求めた分解能(ステップ角) : 0.72 [°/step]をもとに、[Hz]⇔[r/min]の速度変換をおこないます。

運転パルス速度(f2)をモーター回転速度(N)に変換する(ボールねじ)

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運転パルス数(A)を求める

機構条件と、3-1. 必要分解能の確認で求めた分解能(ステップ角) : 0.36 [°/step]をもとに、運転パルス数(A)を求めます。

運転パルス数の計算例(タイミングベルト・プーリー)

機構条件
  • l(送り量) : 200 [mm]
  • D(プーリーの直径) : 31.85 [mm]
加速(減速)時間(t1)を設定する

今回の機構条件では、すでに加速(減速)時間(t1)が設定されているため、計算は不要です。

機構条件
  • t1(加速(減速)時間) : 0.1 [s]
運転パルス速度(f2)を求める

起動パルス速度(f1)を0[Hz]として、運転パルス速度(f2)を求めます。

運転パルス速度の計算例(タイミングベルト・プーリー)

機構条件
  • t0(位置決め時間) : 0.4 [s]
運転パルス速度(f2)をモーター回転速度(N)に変換する

3-1. 必要分解能の確認で求めた分解能(ステップ角) : 0.36 [°/step]をもとに、[Hz]⇔[r/min]の速度変換をおこないます。

運転パルス速度(f2)をモーター回転速度(N)に変換する(タイミングベルト・プーリー)

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機構条件の一覧を表示する

運転パルス数(A)を求める

機構条件をもとに、運転パルス数(A)を求めます。

運転パルス数の計算例(インデックステーブル)

機構条件
  • θ(位置決め角度) : 10 [°]
  • θs(要求分解能) : 0.1 [°/step]
加速(減速)時間(t1)を設定する

今回の機構条件では、すでに加速(減速)時間(t1)が設定されているため、計算は不要です。

機構条件
  • t1(加速(減速)時間) : 0.1 [s]
運転パルス速度(f2)を求める

起動パルス速度(f1)を0[Hz]として、運転パルス速度(f2)を求めます。

運転パルス速度の計算例(インデックステーブル)

機構条件
  • t0(位置決め時間) : 0.4 [s]
  • t1(加速(減速)時間) : 0.1 [s]
  • f1(起動パルス速度) : 0 [Hz]
運転パルス速度(f2)をモーター回転速度(N)に変換する

機構条件をもとに、[Hz]⇔[r/min]の速度変換をおこないます。

運転パルス速度(f2)をモーター回転速度(N)に変換する(タイミングベルト・プーリー)

機構条件
  • θs(要求分解能) : 0.1 [°/step]

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ここで求めた値や選択したシリーズをもとに、次のページでは、運転パターンを確認します。

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