5分で学ぶ ステッピングモーターきほんの「き」!

そもそもステッピングモーターってどんな仕組みのモーターでしたっけ。
わざわざ調べてる時間なんてない…そんな忙しい人のためのステッピング解説ショートセミナー。
これだけ読めば「きほん」がわかる!

知って得する目からウロコ

知って得する目からウロコ

Basic 1

動き・構造

 ステッピングモーターの回転は時計の秒針のように、一定角度ずつ。モーター内部の機械的な構造により、高精度な位置決めをオープンループ制御でも可能にしている。

機械的要素・精度だけで精密位置決め

 回転量、速度を自在に制御できるにもかかわらず、モーター内部にエンコーダなどの電子部品を使用していない、実にシンプルな構造。そのため堅牢で、故障が少なく信頼性が高い。停止精度は、代表的なもので±0.05°(誤差累積無し)と、とっても高精度。
 励磁されたステーターと、細かく小歯が切られたマグネット入りローターの引き合いによるオープンループ制御で位置決めするため、指令への追従性がサーボモーターより高く、ハンチングがないというメリットも。剛性の低いベルト駆動も得意だ。

速度制御でも位置制御でも使える

 パルス発振器からドライバにパルスを入力すると、パルス数に応じたステップ角度で動く。5相モーターは0.72°、2相モーターは1.8°が基本ステップ角度。回転速度は、パルス周波数(Hz)により決まり、ドライバに入力するパルス数や周波数を変更するだけで、モーターの回転を自由に変更可能。位置制御モーターとしてだけでなく、「同期性の高い速度制御モーター」としての顔も。

ステッピングモーターの適正

・決まった角度の高頻度繰り返し位置決め
・幅あわせ等の停止時間が長い位置決め
・負荷が変動、剛性が変化
・1周を分割して位置決め
・同期運転を必要とするような搬送軸

速度制御でも位置制御でも使える
Basic 2

運転システム

センサもフィードバックも不要だから制御がシンプル

 指令パルス数と速度に同期して正確な移動、停止を行うことから、位置決めをしたいときにセンサなどが不要。システム全体をシンプルにできる。
 さらに、補間運転など高度な制御を行わない場合は、コントローラ機能をドライバに内蔵したタイプがおすすめ。運転に必要なコントローラ(パルス発振器やPLCの位置決めユニットなど)を削減でき、コストダウンが実現できる。

<パルス列入力タイプ>

ドライバに外部のコントローラ(パルス発振器)からパルスを入力します。
パルス列入力タイプ

<位置決め機能内蔵タイプ>

ドライバにコントローラ(パルス発振器)の機能を内蔵しているため、コントローラが不要となります。
位置決め機能内蔵タイプ