ステッピングモーターの発熱、どう抑えたらいいですか?
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「ステッピングモーターの発熱が気になる」かー・・・。
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あ、照代さん。お客様から、ステッピングモーターの発熱が気になるので、何か発熱を抑える方法はあるか?と聞かれたんです。
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発熱を抑える方法はいくつか思い浮かぶんですが、もっと良い方法はないかと思って。
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そう。それではまず、ステッピングモーターの特徴から考えていきましょうか。ステッピングモーターはどのようなモーターかしら?
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位置決め用のモーターなので、停止精度が要求される用途に使われます。パルス信号によって回転角度や回転速度を正確に制御できるので、細かく正確な位置決めができるし、加速性・応答性に優れているから、頻繁な起動・停止が必要な用途にも適しています。
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その通り!その特徴を活かし、フイルムを一定間隔で送る機械や、ターンテーブルを一定角度で回転させる機械などに使われているわね。それでは、発熱が起こる原因を考えてみましょうか。
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はい。主な原因は、運転頻度が高いことですかね?ステッピングモーターは負荷の大きさに関わらず、運転中は運転電流(=定格電流)がモーターに流れ、停止中は運転電流の半分の電流が流れるから、停止時間が短いと発熱が高くなりますよね。
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そうね。じゃあ、発熱を抑える方法として考えられるのは、どのようなことかしら?
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トルクに余裕があれば、モーター運転電流を下げたり、ファンで強制冷却したりですかね?
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そうね。よく勉強してるじゃないの、学くん!その他には、ドライバの機能である出力電流オフ機能や自動カレントダウン機能を使う方法があるわよ。取付方法を変更できるのであれば、取付板を厚くしたり、熱を伝えやすいアルミなどに変更して放熱効果を高める方法もあるわね。
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もっと違う方法はありますか?例えばモーターを変えるとか・・・?
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そうね、もしスペースがゆるせば、モーターサイズを大きくする方法もあるわ。トルクがアップでき、運転電流を下げて使うこともできるわよ。でも、モーターを変えるなら、新発売のARシリーズの方がいいんじゃない?
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ARシリーズは、脱調しないステッピングモーターユニット αSTEPをさらに進化させた「高効率 脱調レスステッピングモーターユニット」よ。省エネルギーで消費電力量は従来比の40%減!モーター発熱も抑えられるから、高頻度な運転も可能になり、装置のタクトタイム向上に大きく貢献できるのよ!
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へぇ~。消費電力が40%減なのはすごいですね!損失も発熱も少ないんだー!
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モーターにとって、発熱=損失なのよ。そのモーターの損失を減らすことができれば、大幅な省エネを実現させることができるのよ。ちなみに、日本で消費されている産業用電力のうち、モーターが占める割合は5割とも、7割とも言われているの。
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モーターは省エネだけど、学くんはフルパワーでお客様に貢献できるように頑張ってね。
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