ACモーター インダクションモーターの回転速度 - トルク特性

インダクションモーターの回転速度―トルク特性は下図のようになります。

インダクションモーターの回転速度―トルク特性

無負荷の場合は同期回転速度に近い速度で回転しますが、負荷の増加とともに回転速度は落ちて、負荷とモーターのトルクTPが釣り合った点Pで回転します。
さらに負荷が増加してM点に至れば、モーターはこれ以上のトルクを発生できないのでR点に至って停止します。
すなわちR-M間は不安定な範囲で、モーターとして安定して運転できるのはM-O間になります。

なお、インダクションモーターにはコンデンサラン型単相誘導電動機と三相誘導電動機の2種類があり、単相タイプの場合は一般に起動トルクが運転トルクより小さくなります。三相タイプの場合は比較的起動トルクが大きな特性となります。

  • 単相誘導電動機
  • 三相誘導電動機

モーターの発生トルクは電源電圧のほぼ2乗に比例して変化します。例えば、定格電圧が100Vのモーターに110Vを印加した場合、発生トルクは約120%になります。このとき、モーターの温度が上昇し、許容範囲を超えることがあります。
また、90Vを印加した場合は、約80%になります。このとき、モーターは期待どおりに運転できないことがあります。
このようなことから、電源電圧の変動が大きい場合、モーターの温度上昇が許容範囲を超えたり、トルクが低下して運転が不安定になるため、電源電圧は定格電圧の±10%以内でご使用ください。