2. 要求仕様の確認

当セミナーでは、制御盤の冷却を例として、選定手順を説明します。

制御盤の冷却

筺体の仕様例

筺体内部の発熱量 QX = 450 [W]
筺体の幅 W = 0.7 [m]
筺体の高さ H = 1 [m]
筺体の奥行き D = 0.4 [m]
筺体の有効表面積 S = 2.76 [m2]
空気の比重量※1※2 σ = 1.09 [kg/m3]
空気の定圧比熱※1※2 CP = 1000 [J/kg・K]
設置条件 全周囲開放
目標温度(装置内温度) T1 = 45 [℃]
周囲温度 T2 = 25 [℃]
筺体の板厚 ι = 0.002 [m]
使用できる電源電圧 AC100 [V]
通風孔面積※1 A = 0.05 [m2]
通風孔での空気流速※1※3 v = 0.1 [m/s]

筺体の仕様例をPDFで表示する

※1
開放筺体の場合のみ使用する値です。
※2
空気温度が40℃の場合の参考値です。
※3
対流が妨げられている場合を想定します。通風抵抗がなく、下から上へ流れる場合は、v = 0.2 [m/s]とします。

筺体内部の発熱量内訳

部品名 定格出力 [W] 発熱量 [W] 備考
トランス 3000 150 定格出力の5%程度
小型リレー(5個) - 10 1個あたり1~2W目安
漏電遮断機 - 20 配線用遮断機+5~20W目安
サーボドライバ(6台) 100 240 定格出力の40%程度、1台あたり40W目安
直流安定化電源 100 30 定格出力の20~30%程度
合計 - 450 (=筺体内部の発熱量 QX

以上の条件をもとに、選定計算を進めます。次のページでは、密閉筺体における放熱能力を求めます。

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