ギヤヘッド/リニアヘッド ギヤヘッドの仕様

トルクの増幅

ギヤヘッド出力軸のトルクは、以下の式で算出することができます。

  • 許容トルク
    TGTM × i × η
  • TG
    ギヤヘッドの許容トルク
    TM
    モータートルク
    i
    ギヤヘッドの減速比
    η
    ギヤヘッドの伝達効率

許容トルク

減速比が大きくなると、出力トルクはそれに比例し大きくなりますが、歯車の材質、その他の条件によりギヤヘッドで伝達できる負荷トルクが制限される場合があります。 (制限させる最大の値を最大許容トルクといいます)
組み合せモーターに対応したギヤヘッド出力軸で駆動できるトルクを許容トルクとして、常温時の伝達効率も加味し、各減速比でそれぞれ値を示してあります。

最大許容トルク

伝達効率

伝達効率は、歯車の種類や、減速段数など、減速機の構造や減速比により決定される値となります。また、周囲温度によって伝達効率は変化します。 低温環境下で使用する際には、伝達効率が低下して出力トルクが小さくなる場合がありますのでご注意ください。

ギヤヘッドの伝達効率1
ギヤヘッドの伝達効率3
  • 中間ギヤヘッド2GV10X、3GV10X、4GV10X、5GV10Xの伝達効率は90%、その他は81%です。
  • 直交軸ギヤヘッドの伝達効率は直交軸ギヤヘッドのページをご覧ください。直交軸ギヤヘッドの伝達効率
  • ギヤヘッドの伝達効率2
  • ギヤヘッドの伝達効率4

ご注意

  • 上記表内の伝達効率は常温時の値です。 周囲温度によってギヤヘッドの伝達効率は変化します。
    低温環境下で使用する際は、伝達効率が低下して出力トルクが小さくなる場合がありますのでご注意ください。
  • 品名中の□には減速比を表す数字が入ります。
    品名中のにはシャフトの材質を表す記号が入ります。

回転速度と回転方向

回転速度

ギヤヘッド出力軸の回転速度は、以下の式で算出することができます。

  • \(\begin{align}\text{回転速度 }{N_G} =\frac{N_M}{ i}\end{align}\)
  • NG
    ギヤヘッドの回転速度[r/min]
    NM
    モーターの回転速度[r/min]
    i
    ギヤヘッドの減速比

ここで、誘導電動機(ACモーター)との組み合せで表記している回転速度は、 モーターの同期回転速度を基準で算出した値のため、実際の回転速度は負荷の大きさに応じて、数パーセント低下します。 また、一部の機種においては、実減速比と公称減速比が若干異なる場合があります。

回転方向

出力軸から見た場合の回転方向を表します。
ギヤヘッドの減速比によって、モーターの回転方向とギヤヘッドの回転方向が変わります。各製品の回転方向は、製品ページをご覧ください。

回転方向

許容ラジアル荷重、許容アキシアル荷重

許容ラジアル荷重

ギヤ出力軸に対して直角方向に加えることができる荷重の許容値を示します。荷重が加わる位置で許容値が分かります。

許容アキシアル荷重

ギヤ出力軸の軸方向に加えることができる荷重の許容値を示します。

許容アキシアル荷重

ラジアル荷重の計算式

ギヤヘッド出力軸からの伝達機構に、チェーン、歯車、ベルト等を使用する場合は、必ず出力軸にラジアル荷重が加わります。

ラジアル荷重の計算式については、こちらのページをご参照ください。