企業情報ニュース
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2013年9月27日
バッテリ不要のアブソリュートセンサ搭載
クローズドループステッピングモーターユニット
αSTEP AZシリーズ
オリエンタルモーター株式会社(取締役社長 倉石芳雄:東京都台東区東上野4-8-1)は、バッテリ不要の多回転アブソリュートセンサを搭載した、クローズドループステッピングモーターユニットαSTEP AZシリーズを新発売します。
写真左から、AC電源入力タイプ(□60mm)、DC電源入力タイプ(□42mm)
概要
αSTEPは、ゲイン調整を行わなくても安定した位置決めができる高性能・高効率なクローズドループステッピングモーターユニットです。
これまで自動化設備・産業用機器などに幅広く採用されています。
今回、このαSTEPに新開発の機械式アブソリュートセンサ(ABZO <アブゾ>センサ)を
搭載したAZシリーズ8機種の発売を開始します。
今後バリエーションの拡充を行っていきます。
背景・ねらい
近年、設備の高機能化、稼働率向上のため位置制御のアブソリュート化が進んでいます。しかし、従来のアブソリュートセンサはバッテリを使用して位置情報のバックアップを行う方式が一般的であり、バッテリ保守によるメンテナンスコストの上昇が課題になっていました。また、バッテリには輸送や破棄・リサイクルなど取り扱い上の問題があります。バッテリバックアップが不要な機械式アブソリュートセンサも一部で使われていますが、一般的に機構が複雑で、サイズやコストの上昇が問題となっていました。そこで、小型で低コストの機械式多回転アブソリュートセンサ(以下ABZOセンサ)を開発し、αSTEP AZシリーズとして新発売しました。
特徴
1.新開発・ABZOセンサを搭載
独自の新構造と信号処理技術により、小型・低コストを実現したABZOセンサを搭載(特許出願中)。ABZOセンサは、直径35mm厚さ15mmとコンパクトで、バッテリが不要です。モーター軸1800回転分の絶対位置を機械的に検出可能です。
2. 簡単な原点設定
位置決めの基準となる原点は、ドライバ正面のプッシュボタンやI/O入力により簡単に設定できます。原点出しに必要な外部センサは不要です。センサや配線のコストを削減でき、原点調整の手間が省けます。また、外部センサをなくすことにより信頼性の向上が図れます。原点の情報は、センサ内部のメモリに記憶されるため、センサケーブルの切断やドライバの交換があった場合も、値が消えてしまうことがありません。
3.パルス列入力タイプと位置決め機能内蔵タイプのラインアップ
ドライバは、パルス列入力タイプと、I/Oやネットワークから制御できる位置決め機能内蔵タイプ(FLEX<フレックス>※)の2タイプから選択できます。
位置決め機能内蔵タイプは、原点出しが不要です。
パルス列入力タイプは、外部センサレスの高速原点出しにより原点復帰にかかる時間を大幅に削減できます。インクリメンタル制御のパルス列入力タイプ製品に多回転アブソリュートセンサを搭載するのは業界初です。
※FLEXとは、I/O制御、Modbus(RTU)制御、ネットワークコンバータ経由でのFAネットワーク制御に対応した弊社製品の総称です。
4.メンテナンス用のモニタ機能
走行距離や通電時間、トルクモニターなど様々なモニタ情報を搭載しました。モニタ情報が装置の変化などを検出します。アラーム情報は、発生した時間やI/Oの状態、温度、発生した位置など詳細情報を記録しているため、異常の原因解析に役立ちます。
5. 豊富なプログラム機能
位置決め機能内蔵タイプには、シーケンスや連結運転にループやイベントジャンプなどの機能を追加し、様々な自動運転に対応します。上位コントローラの制御負担が低減できます。
種類と価格
モーター |
取付角寸法 |
電源入力 |
ドライバ |
定価 |
DC電源入力 |
42mm |
DC24/48V |
位置決め機能内蔵(FLEX) |
66,200円~74,000円 |
パルス列入力 | 61,200円~69,000円 | |||
AC電源入力 |
42mm |
単相100-120V |
位置決め機能内蔵(FLEX) |
79,200円~87,000円 |
パルス列入力 | 74,200円~82,000円 |
拡販を狙う市場
産業ロボットや液晶・半導体装置、自動車製造設備、工作機械、物流搬送など。
販売目標
3年後 3,000台/月
発売日
2013年9月25日