ACモーター(一定速モーター) 仕様について
仕様項目の説明
出力
モーターが単位時間におこなうことのできる仕事量のことで、モーターの能力の目安となります。
定格
定格出力(トルク)で、連続して運転できる時間を表します。連続定格であれば連続して運転することが可能です。
電流
定格トルクを発生しているときのモーターに流れる電流値を表します。
起動トルク
モーターが起動の瞬間に出すトルクの大きさを表し、この値より小さな摩擦負荷であれば起動できます。
定格トルク
モーターが最も効率よく運転しているときに発生するトルクの大きさを表します。
最大トルクまでにはまだ余裕がありますが、実用上発揮できる最大のトルクと考えてください。
定格回転速度
定格トルクを発生しているときのモーターの回転速度を表します。
ギヤヘッド出力軸の許容トルク
ギヤヘッド出力軸で駆動できる負荷トルクの大きさを表します。
電磁ブレーキ 静摩擦トルク(モーター軸)
電磁ブレーキ(無励磁作動型)の静摩擦トルクで、モーター出力軸での保持トルクの大きさを表します。
許容慣性モーメントJ
ギヤヘッドに連結されている慣性モーメントが大きい場合、頻繁な断続運転の起動時(または電磁ブレーキおよびブレーキパックなどによる停止時)に、瞬間的な大きなトルクが発生します。この衝撃負荷が過大であると、ギヤヘッドおよびモーターの破損につながる場合があります。
三相モーターの許容慣性モーメントは、一旦停止してから逆転させる場合の値です。
電磁ブレーキ付モーター、ブレーキパックおよびスピードコントロールモーターの瞬時停止で、許容慣性モーメントを運転する場合の寿命は200万回です。
ギヤヘッドの最大許容トルク
ギヤヘッドの出力トルクは減速比が大きくなると、それに比例して大きくなります。
歯車の材質、その他の条件によりギヤヘッドにかけられる負荷トルクの大きさが、ある減速比以上になると頭打ちとなります。このトルクを最大許容トルクと言います。
代表的なギヤヘッドの最大許容トルクを右図に示します。