ファンモーターで大きな袋をふくらませてみた!
やってみた!
~ 早くふくらませるのに重要なのは○○だった ~
ファンモーター(以下 ファン)の仕様表に書いてある最大風量と最大静圧。最大風量は何となくわかるけど最大静圧がイメージできないとお問い合わせいただくことがあります。(実は社内のメンバーからもチラホラと・・・)
そこで今回はビニール袋を使った簡単な実験で静圧の効果を見てみたいと思います。
実験内容
- 測定項目
- ビニール袋(1000mm×900mm.90L)に送風し、ふくらむまでの時間を測定
- 測定条件
-
- ①
- ビニール袋にファンを直接取り付け
- ②
- ダクトを介してビニール袋にファンを取り付け
- 使用したファン
- 最大風量は同等だが、最大静圧が約3.5倍異なる2種類のファン
製品名 | 最大風量[m3/min]※ | 最大静圧[Pa]※ | |
---|---|---|---|
プロペラファン | MRS14-TUL | 4.5 | 92 |
ブロワ | MBS12-JA | 4.4 | 315 |
- ※ 50[Hz]時の値
さて静圧の差が、ふくらむまでの時間にどう影響するのでしょうか?
では実験開始!はじめに測定条件①です。
測定条件①:ビニール袋にファンを直接取り付け
なんと!結果はほぼ同タイムでした。「意外!」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
では続きまして測定条件②です。
測定条件②:ダクトを介してビニール袋にファンを取り付け
今度は静圧が高いブロワの方が早かったですね。
2つの実験結果をまとめると下表のようになります(時間は目視による大まかな値です)。
実験結果
製品名 | 測定条件①[sec] ファンを直接取り付け |
測定条件②[sec] ダクトを介して取り付け |
|
---|---|---|---|
プロペラファン | MRS14-TUL | 5 | 9 |
ブロワ | MBS12-JA | 5 | 6 |
この結果からわかったことは次の3つです。
- ファンを直接取り付けた場合は静圧が影響しない
- ダクトを取り付けるとふくらむまでの時間がのびる
- ダクトを取り付けた場合は静圧が高いファンのほうが早くふくらむ
つまり、ダクトのように抵抗が大きい構造は空気が流れにくい。そしてこのような場合は静圧が高いファンが有効である。と言えます。(サブタイトル~早くふくらませるのに重要なのは○○だった~の○○は静圧でした。)
いかがでしょうか?静圧がどのようなものか、お分かりいただけたでしょうか?
- ※ デモ機を用いて実機確認したものですので保証値ではありません。