Q.ARシリーズ・AZシリーズの、電磁ブレーキ付きタイプを動作中に停止させるとき、C-ON入力をOFFしてモーターを止めてもいいですか?

A.

モーター停止に、C-ON入力を使用しないでください。
理由は、使用する機種により、以下のように異なります。

AZシリーズ、およびARD-A(D)、ARD-C(D)、ARD-S、ARD-KD
運転中にC-ON入力をOFFにすると、モーターの運転中に電磁ブレーキが作動します。
その後、励磁がOFFになり、モーターは電磁ブレーキを引きずりながら、最終的に停止します。

このように、電磁ブレーキは、モーター励磁がOFFになる前にはたらくよう設計されています。
停止時にC-ON入力がOFFになった場合に、電磁ブレーキが先にはたらくことで、ワーク落下を防止するためです。

つまり、AZシリーズやARシリーズに使用している電磁ブレーキの目的は、あくまでモーター停止時のワークを保持するためであり、ブレーキライニングのついた制動用の電磁ブレーキとは構造が異なります。

そのため、慣性のはたらいているモーターを摩擦で無理に止めようとすると、ブレーキ部に負担がかかり、寿命に影響したり、最悪破損したりする恐れがあります。

ARD-K
電磁ブレーキは外部制御(上位システムなど、外部電源で制御)します。そのため、C-ONをOFFにした後、すぐに電磁ブレーキを作動する制御を組んだ場合は、上記と同じような問題が起こります。

もしくは、C-ONをOFFした後も、電磁ブレーキを作動しないシーケンスの場合、保持力のないモーターは位置を保つことができなくなります。特に上下駆動の場合は、ワークが落下してしまいます。

ワーク落下時にモーターが発電機となり、逆起電力がドライバにかかります。
このときの逆起電力(回生電圧)は距離や速度に応じて大きくなり、場合によってはドライバの過電圧アラームが発生し、最悪ドライバが破損する恐れがあります。

  • ARD-□(D)はARシリーズのドライバ品名です

製品カテゴリ: αSTEP、 電動アクチュエータ
機種・シリーズ: AZシリーズ、ARシリーズ、電動アクチュエータ AZシリーズ搭載、電動アクチュエータ ARシリーズ搭載
内容: 使用方法・設定方法
FAQ No.: 239

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