Q.AZシリーズで電源を再投入すると、現在位置(原点)を消失します。なぜですか?
「ラウンド(RND)設定」を「無効」に変えたことによって、「初期座標生成・ラウンド設定範囲」が変更されたことが原因と考えられます。
「ラウンド(RND)設定」を「無効」にすると「初期座標生成・ラウンド座標マニュアル設定」が「エンコーダ設定を優先」から「マニュアル設定」に自動的に切り替わり、「ラウンド(RND)設定」だけでなくラウンド機能に関するすべてのパラメータにMEXE02の設定が採用されます。
「ラウンド(RND)設定」を無効にするとラウンド機能に関するMEXE02の設定値は以下のようになります。
変更前のモーターに 設定されているパラメータ※2 |
変更後のMEXE02の設定データ | |
---|---|---|
初期座標生成・ラウンド座標設定 | ABZO設定を優先 | マニュアル設定 |
初期座標生成・ラウンド設定範囲 | 1800.0 | 1.0 |
初期座標生成・ラウンドオフセット比率設定 | 50.00 | 50.00 |
初期座標生成・ラウンドオフセット値設定 | 0 | 0 |
ラウンド(RND)設定 | 有効 | 無効 |
RND-ZERO出力用RND分割数 | 1 | 1 |
「ラウンド(RND)設定」を「無効」にしたときに、「初期座標生成・ラウンド設定範囲」が「1800.0」から「1.0」に変わったことに気づかないまま書き込みをおこなうと、電源を再投入した場合に現在位置が変わってしまうということが起こります。以下の画面例のように、「初期座標生成・ラウンド設定範囲」を「1800.0※1」に変えてください。

- ※1
- AZ14、AZ15、AZ24、AZ26タイプについては「初期座標生成・ラウンド設定範囲」を「900.0」に設定してください。
- ※2
- 変更前のモーターに設定されているパラメータは、MEXE02のユニット情報モニタにてご確認いただけます。
ユニット情報モニタ画面の見方
AZシリーズのパラメータは、ABZOセンサとドライバでそれぞれ異なる値が保存されています。 パラメータを変更したときは、ユニット情報モニタの「実行(採用値)」欄で、変更した値が反映されていることを確認してください。
- ① 実行(採用値)
- 現在使用されているパラメータ値です。
- ② ドライバパラメータ
- MEXE02や通信でドライバに設定したパラメータ値です。MEXE02などでパラメータを変更すると、変更したパラメータ以外もドライバに設定されている値に変わります。
(「モーター・機構(座標/JOG/原点復帰)設定」に関するパラメータ以外は変わりません。)
- ③ ABZO固定値
- ABZOセンサに保存されているパラメータ値です。出荷時の状態では、こちらのパラメータ値(固定値)が優先的に使用されます。

製品カテゴリ: αSTEP 、電動アクチュエータ
機種・シリーズ: AZシリーズ、電動アクチュエータ AZシリーズ搭載
内容: 使用方法・設定方法、異常・トラブル
FAQ No.: 279
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