Q.BXIIシリーズを使用していますが、ドライバのフロントパネルに「AL30」というメッセージが表示されました。AL30とはどのような意味ですか?

A.

「AL30」は過負荷状態を示すアラームです。以下の原因が考えられます。

  • 定格トルクを超える負荷がモーターに約5秒以上加わった。
  • モーターの温度が低い状態で起動した。

負荷状況、加減速時間などの運転条件をご確認ください。

<参考>BXIIシリーズのアラーム一覧

アラームコード アラーム名称 原因 処置 ALM-RST入力※1 モーター励磁※2
AL10
(AL10)
位置偏差過大
  • モーター励磁中、モーター出力軸による指令位置と実位置の偏差が、「位置偏差過大アラーム」パラメータの設定値を超えた。
  • 負荷が大きい、または加減速時間が短すぎる。
  • 負荷を軽くしてください。
  • 加減速時間などの運転パターンを見直してください。
保持なし
AL20
(AL20)
過電流 地絡などによって、過大な電流がドライバに流れた。
  • ドライバとモーター間の配線に破損がないか確認してください。
  • 電源を入れ直しても復帰しないときは、最寄りの支店・営業所にご連絡ください。
不可
AL22
(AL22)
過電圧
  • 主電源の電圧が定格の約120%を超えた。
  • 巻き下げ能力を超える負荷を駆動したり、大慣性の急激な起動、停止をおこなった。
  • 主電源の電圧を確認してください。
  • 運転時に発生するときは、負荷を軽くするか、加減速時間を長くしてください。
  • 回生抵抗を接続してください。
AL25
(AL25)
不足電圧 電源電圧が定格の約60%以下になった。
  • 主電源の電圧を確認してください。
  • 電源ケーブルの配線を確認してください。
AL28
(AL28)
センサ異常 モーターのエンコーダ線が断線した。またはエンコーダ用コネクタが外れた。 ドライバとモーターの接続を確認してください。 不可
AL2d
(AL2d)
主回路出力異常※3 モーターの動力線が断線した。または動力用コネクタが外れた。 ドライバとモーターの接続を確認してください。
AL30
(AL30)
過負荷
  • 定格トルクを超える負荷がモーターに約5秒以上加わった。
  • モーターの温度が低い状態で起動した。
  • 負荷を軽くしてください。
  • 加減速時間などの運転パターンを見直してください。
AL31
(AL31)
過速度 モーター出力軸の回転速度が約5200r/minを超えた。
  • 負荷を軽くしてください。
  • 加減速時間などの運転パターンを見直してください。
AL41
(AL41)
EEPROM異常
  • 保存データが破損した。
  • データの書き込みや読み出しができなくなった。
  • パラメータを初期化してください。
  • 電源を入れ直しても復帰しないときは、最寄りの支店・営業所にご連絡ください。
不可
AL42
(AL42)
初期時センサ異常 主電源を投入する前に、モーターのエンコーダ線が断線した。またはエンコーダ用コネクタが外れた。 ドライバとモーターの接続を確認してください。
AL46
(AL46)
初期時運転禁止※4 運転入力がONのときに、主電源を再投入した。 運転入力をOFFにしてください。
AL51
(AL51)
回生抵抗過熱
  • 回生抵抗が正しく接続されていない。
  • 回生抵抗が異常過熱した。
  • 入力信号用の外部電源を投入する前に、ドライバの主電源を投入した。
  • 回生抵抗の許容消費電力を超えています。負荷条件や運転条件を見直してください。
  • 回生抵抗のサーモスタット出力とTH入力の接続を確認してください。
  • 入力信号用の外部電源を投入してから、ドライバの主電源を投入してください。
不可
AL67
(AL67)
ソフトウェアオーバートラベル 「ソフトウェアオーバートラベル」パラメータが有効のとき、ソフトウェアリミットに達した。 単独運転のときは、データがソフトリミット値を超えていないか確認してください。連結運転のときは、連結結果がソフトリミットを超えていないか確認してください。 保持あり
AL70
(AL70)
運転データ異常
  • 連結運転で、回転方向が異なる運転データを連結した。
  • 5個以上の運転データを連結した。
  • 運転速度が0r/minで位置決め運転をおこなった。
  • 運転データNo.7の運転速度0r/minで位置決め運転をおこなった。[BX互換モード(位置制御)の場合]
運転データを確認してください。
※1
アラームの解除方法
以下の4通りです。
  • ALM-RST入力をONからOFFにする(OFFエッジで有効です)
  • 操作パネルでアラームリセットを実行する
  • サポートソフトMEXE02またはOPX-2Aでアラームリセットを実行する
  • 電源の再投入
不可
電源の再投入
※2
アラーム発生時のモーター動作は、次のようになります。
保持なし
アラームが発生するとモーターの電流が遮断されて、モーターの保持力がなくなります。電磁ブレーキ付モーターの場合は、電磁ブレーキが自動で保持されます。
保持あり
アラームが発生してもモーターの電流は遮断されず、モーターの位置が保持されます。(速度制御モードで「停止時サーボロック」パラメータを「サーボロック」に設定している場合、または位置制御モードの場合のみ)
※3
トルク制限値を250%未満に設定したときは発生しません。
※4
「初期時運転禁止」機能を有効にしたときに発生します。

製品カテゴリ: スピードコントロールモーター
機種・シリーズ: BXIIシリーズ
内容: 使用方法・設定方法 、異常・トラブル
FAQ No.: 422

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