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照代さん。最近ネットワーク対応製品についてお客様からのご質問が増えてきたんです。なぜなんでしょう?
装置や工場全体のネットワーク化が進んでいる証拠ね。
ネットワーク化って、どういうことを言うのでしょうか?
ここでいうネットワーク化とは装置と装置、装置とパソコンなどをケーブルで網の目の様につなげて、多くの情報をやりとりできるようにすることね。FAネットワークとも言われるわ。FAネットワークにはいくつか階層(レベル)があって、モーターや電動アクチュエータが接続するネットワークはデバイスレベルに位置づけられるの。
それぞれの階層で何が違うんですか?
下の階層ではモーターやインバータ1つ1つの情報をPLCでモニタしたり、同時に制御したりするの。上の階層では装置全体の稼働状況を上位のFAコンピュータでまとめてモニタ、制御するわ。たくさんある機器や情報を一元管理できるのがネットワーク制御ね。
そうなんですね。モーター情報のモニタリングや一元管理以外にはどんなメリットがあるんでしょう?
「省配線化」が挙げられるわね。これまでは制御軸数分の入出力信号が必要だったの。上位コントローラの入出力ユニットも増やす必要があったわ。一方、ネットワーク制御だと入出力信号の配線は、通信ケーブル1本で簡単に軸数を減らしたり増やしたりできて便利なの。
配線が少なくなれば装置立ち上げもずいぶん楽になりますね。
あと、通信ケーブルだと通常のI/Oの信号線よりかなり「延長距離を延ばすことができる」から、装置の設計やレイアウトの自由度が高いのよ。
そしてそれが「コストダウン」にもつながるわね。配線するための部材代や上位コントローラの入出力ユニットも削減できるし、工期短縮と人件費の削減もできるのよ。
うーん、かなりのコスト節約になりそうですね。
さらに機器のネットワーク化によってモニタリングされた情報は「トラブル予測」にも使われているわ。モーター温度が上限に達したり過負荷で停止してしまう前の段階で通知を出したり、電動アクチュエータの走行距離によって交換時期を通知したり。事前に部品交換や機構調整の対策ができるから、“止まらない生産ライン”のため予防保全に役立てているお客様が多いわね。
そんなに便利とは…だからネットワーク対応製品についての問い合わせも増えたんですね。ネットワークを利用した制御は今後も増えていきそうだなあ。
そうね。FAネットワークにも様々な規格があるけど、オリエンタルモーターはデバイスレベルの機器メーカーとして、どんなFAネットワークにも幅広く対応する製品のラインアップを増やしているところよ。下図をみて。
例えばステッピングモーターユニット αSTEP AZシリーズやAZシリーズ搭載アクチュエータであれば、各種FAネットワークに直結できる多軸タイプのドライバがあって、温度や走行距離などの監視ができるから予防保全に貢献できるわ。この多軸ドライバ以外にも、ネットワークコンバータを介せば、AZシリーズ以外のシリーズもケーブル1本でネットワークに接続できるようになっているのよ。
AZシリーズは、電源をOFFしてもモーターの位置情報は保持されるんでしたよね。位置情報を保持するから原点などのセンサがいらない。さらにネットワーク化で省配線にできるとなると、お客様の装置のコストダウンや付加価値アップに一層貢献できそうですね!
ネットワーク対応製品
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