「予知保全」「IoT」ってなんですか?

おしえて!照代さん
おしえて!照代さん
  • 学くん

    照代さん。最近、展示会などで「予知保全」とか「IoT」という言葉をよく耳にするようになったのですが、どういったことなんでしょうか・・・。保全も、「予知」と「予防」があるようなのですが、違いがよくわからなくて。

  • 照代さん

    まずは、保全の考え方から説明するのがよさそうね。
    今までは、故障が発生してラインが停止する度に修理をおこなう「事後保全」という考え方が主流だったの。

    「事後保全」では、壊れた部品を交換するだけでラインを復旧できれば、被害は小さいわ。
    けれど、交換しただけでは復旧しなかった、となると一大事なの。
    故障の原因がわからず、装置が動かないダウンタイムが長くなると、それだけ生産に遅れが出てしまうしね。

    そこで、トラブルを未然に回避する「予知保全」、「予防保全」という考え方が、最近は主流になってきているのよ。

    保全のタイミングとダウンタイム
  • 学くん

    なるほど。「予知保全」と「予防保全」は、装置のダウンタイムをなくすことが目的なんですね。

  • 照代さん

    目的が分かったところで、さっそく「予知保全」と「予防保全」の違いを説明するわね。

    「予知保全」とは、部品が壊れてしまった後に交換するのではなく、設備の状態を常に監視して、変化の兆候が見られた時に対応することなの。

    対して、「予防保全」では、部品メーカーの推定寿命や設備の稼働状況を元に、あらかじめ交換時期を決めておくの。
    そしてその時期が来たら、破損していなくても部品を交換する、という具合ね。
    「予防保全」は、「虫歯を予防するために定期的に歯医者に通う」と例えるとイメージしやすいかしら。

    • 予知保全

      日々のセルフチェックで
      変化に応じて歯医者へ

      予知保全-変化に応じて歯医者へ
    • 予防保全

      3ヶ月に1回
      定期的に歯医者へ

      予防保全-定期的に歯医者へ

    でもね、「予防保全」の場合、交換時期がくる前に壊れてしまう恐れもあるの。
    設備が止まらないように維持したいなら、どちらかといえば「予防保全」より「予知保全」の方がおすすめね。

  • 学くん

    なるほど。「予知保全」なら、交換時期の不安解消だけでなく、不具合の予兆が出た時に対応すればいいことなど、メリットが多そうですね。イメージはつきましたが、でも実際、「予知保全」を進めていくためにはどうしたらいいんでしょうか?

  • 照代さん

    「予知保全」をするためには、まずは日々データを収集して、「見える化」することが重要よ。
    それによって、状態の変化(予兆)に気づくことができるようになるわ。

    さまざまなデータを効率よく集めるための方法として、最初に学くんが言っていた、「IoT」が注目されているの。 身近な例だと、活動量計などのヘルスケアデータを元にした健康管理などがあるわね。

    保全のタイミングとダウンタイム
  • 学くん

    あ、それ僕もやってます!測定したデータが、スマートフォンでグラフになって見られるんですよね。一緒に運動している仲間とデータを比べ合うこともできて。・・・これが「IoT」なんですか?そもそも「IoT」って何の略でしたっけ?

  • 照代さん

    「IoT」とは、"Internet of Things"の略で、日本語で「モノのインターネット」と呼ばれているわ。インターネットを通して、さまざまなモノをモニタ・コントロールできる仕組みのことよ。学くんの今日の消費カロリーも、このモノの一種ってことね。

  • 学くん

    日常でのちょっとした「見える化」も、実は「IoT」と深い関わりがあったんですね。こんなに身近なものだとは思いませんでした。

  • 照代さん

    最近では、スマートフォンで、部屋の温度を見たりエアコンの電源を入れることもできるみたい。

    こんなふうに、「見える化」だけでなく、収集したデータを参考にして「コントロール」する仕組みも、すでに身の回りの生活の一部として活用されて始めているの。

    でも、コントロールまで考えると少し複雑だから、興味があるならまずは、変化を捉えるために「見える化」するところから始めてみるのがいいかもね。

IoTを活用した家電製品のシステム
  • 学くん

    そうか、これを工場設備に置き換えて考えてみると・・・つまり、インターネットを介して、モーター等の部品のデータを収集・見える化することが、設備の「予知保全」につながるんですね。
    オリエンタルモーターの製品で、「見える化」に役立つものってありますか?

  • 照代さん

    お客様にご紹介するなら、αSTEP AZシリーズがおすすめよ。
    「位置」、「速度」はもちろん、「温度」、「負荷」、「走行距離」、「電源の状態」などもモニタリングすることができるの。既存装置のモーター・ドライバをAZシリーズに代えるだけで、「見える化」に向けての一歩を踏み出すことができるわ。

    Q&A 「予知保全」「IoT」って何ですか?』という資料で、「見える化」や「予知保全、IoT活用事例」についてもう少し詳しく説明しているわよ。

  • 学くん

    そうでした!僕も「IoT」ばりに、データ収集してきます!

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