平行軸歯車減速機構の同心軸ギヤ開発

2022年4月28日時点の情報です。

従来の平行軸歯車減速機構のギヤは、ギヤ出力軸がモーターの中心からオフセットした構造です。これに対し、新たに開発したCSギヤは平行軸歯車減速機構でありながら、ギヤ出力軸が組み合わせるモーターの中心と同心構造のため、モーター取付板などの装置設計がよりしやすくなります。また、設計の刷新により従来品に比べ許容トルクと許容ラジアル荷重が大幅に向上しました。CSギヤは、2相ステッピングモーター PKPシリーズとブラシレスモーター BLHシリーズ コネクタタイプにラインアップしました。ここでは、CSギヤの構造や特徴を説明します。

目次

  • 1. はじめに
  • 2.平行軸ギヤ
    • 2.1.構造
    • 2.2.装置への組み付け
  • 3.同心軸ギヤ
    • 3.1.遊星歯車減速機構
    • 3.2.CSギヤの開発
      • 3.2.1.平行軸ギヤ構造の刷新
      • 3.2.2.ギヤケース曲面形状
      • 3.2.3.軸受支持構造の改善
      • 3.2.4.許容トルク、ラジアル荷重の向上
      • 3.2.5.製品の小型、高トルク化
  • 4.まとめ
お知らせ ここでは、「1. はじめに」の内容のみを掲載しています。
続きは以下よりPDFをダウンロードのうえ、ご覧ください。

1. はじめに

1950年代、脚取付タイプ(ベッドタイプ)の製品が主流の時代に、オリエンタルモーターは使いやすいフランジタイプのモーターを発売しました。1951年にHシリーズを発売し、出力ごとに取付角寸法・取付ピッチを統一した小型ACモーターの「標準化」を進めました(図1参照)。それにともない、モーターのフランジ取付タイプの利点を生かすため平行軸歯車減速機構による専用平行軸ギヤをラインアップしました。
取付角寸法・取付ピッチの互換性を持って減速比の異なるギヤに変更が可能となりました(図2参照)。

図1 Hシリーズモーター
図1 ACモーター Hシリーズ
図2 Hシリーズギヤ
図2 平行軸ギヤ 2G

この後、オリエンタルモーターは、モーターを小型・高出力へと発展させてきました。それに合わせて、平行軸ギヤの、高トルク、高強度、長寿命、低騒音という性能向上に取り組んできました。
従来の平行軸ギヤは、組み合わせるモーターの出力軸(以下、モーターシャフト)に対してギヤ出力軸がオフセットした構造でした。
今回、平行軸ギヤでありながらモーターシャフトとギヤ出力軸が同心構造の、同心軸ギヤ(CSギヤ)を開発しました(図3、4参照)。ステッピングモーター PKPシリーズ 取付角42mm CSギヤードタイプは、2020年の"超"モノづくり部品大賞において、機械・ロボット部品賞を受賞しました。ここでは、CSギヤの構造や特徴を説明します。

図3 PKPシリーズCSギヤードタイプ
図3 ステッピングモーター PKPシリーズ
CSギヤードタイプ
図4 BLHシリーズCSギヤードタイプ
図4 ブラシレスモーター BLHシリーズ
CSギヤードタイプ

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