電磁ブレーキ付モーター

- 上下駆動、停止時の負荷保持が可能
- 無励磁作動型の電磁ブレーキを搭載
- インバータ制御に適したの三相高効率モーターも用意
- 出力 6~200W
特徴 | 電磁ブレーキ付モーター
電磁ブレーキ付モーターの特徴
無励磁作動型電磁ブレーキ搭載
無励磁作動型の電磁ブレーキを搭載した機械式ブレーキモーターです。停電など電源OFFと同時に、モーター軸を静止できます。
上下駆動など、負荷保持を必要とする用途に最適です。
ブレーキバックでモーターを瞬時停止
電磁ブレーキ付モーターのオーバーランを小さくし、瞬時停止する用途に適しています。ブレーキパックSB50Wなら、モーターに内蔵しているサーマルプロテクタが動作した場合、アラーム信号として出力できる機能を搭載しています。

海外安全規格に適合
全機種が各種安全規格に適合し、過熱保護装置を内蔵しています。
適用規格
UL/CSA規格認定
中国強制製品認証制度(CCC制度)認証取得
CEマーキング(低電圧指令)実施
モーター過熱保護装置
サーマルプロテクタ、
インピーダンスプロテクト
最適設計による三相高効率モーターもご用意
モーターの基本設計を見直すことで、これまでにない高効率を実現しました。
インバータによる速度制御に最適な特性と、省エネルギーを可能にした三相高効率モーターもご用意しています。

KⅡSシリーズ
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最大効率が80%
最適な磁気設計と専用部品の採用により、最大効率が80%の高効率な三相モーターです。損失を大幅に低減し、モーターの出力アップやファンレス化などを実現しました。
最大効率比較(参考値)
[定格出力 60Hz時]
- ※ 三相380/400/415VはIE3基準値をクリアしています。
IE4、IE3は、国際規格のIEC 60034-30-1の効率クラスです。
- ※ 三相380/400/415VはIE3基準値をクリアしています。
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消費電力が最大約10%低減
従来品の90Wと同一条件で比較すると、消費電力を最大約10%低減しました。装置の省エネルギーに貢献します。
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モーターの出力アップ
高効率化によって取付角90mmで出力100Wを実現しました。さらに従来品よりも全長が15mm短くなり、装置のダウンサイジングにも貢献します。
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ファンレス化
損失を低減したことにより、モーターの発熱が少なくなりました。そのため、60W以上の従来品に搭載していた冷却用のファンがなくなりました。
粉塵などの飛散がない
冷却用のファンがないため、粉塵を巻き上げたりすることがありません。
ギヤヘッド、リニアヘッドの特徴
ギヤヘッド : 減速、トルクアップを簡単に実現
モーターとギヤヘッドを組合わせることにより、目的の速度に減速したり、トルクアップをはかることができます。

リニアヘッド : モーター回転を直線動作に変換
リニアヘッドを組み合わせることにより、モーターの回転動作を直線動作に変換することができます。角型ラック採用タイプと丸型ラック採用タイプをご用意しています。

豊富なバリエーション
用途に応じて、ギヤヘッドの使い分けが可能です。

高強度ギヤヘッド
トルクアップやダウンサイジングを図る場合には、更にパワーアップした高強度ギヤをご用意しています。
平行軸GVギヤヘッド
出力軸の軸受のサイズアップや浸炭処理された歯車の採用により、トルクアップを実現しました。

インバータ駆動に最適 三相高効率モーター
他社製インバータと組み合わせ可能
三相高効率モーター KⅡSシリーズは、お客様が使用されている他社製インバータと組み合わせて使用できます。お手持ちの使い慣れたインバータと組み合わせることで簡単に速度を制御できます。

KⅡSシリーズ
KⅡSシリーズ100W丸シャフトタイプと三菱電機製インバータ E800を組み合わせたときの特性例

インバータとの組み合わせ特性データと最適パラメータを公開しています。
インバータのパラメータ値をモーターに合わせて設定することで最良なトルク特性でお使いいただけます。
KⅡSシリーズと他社製インバータの組み合わせ特性データとパラメータ設定例についてはこちらをご覧ください。
KⅡSシリーズとインバータを組み合わせることで装置の性能アップに貢献
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幅広い速度範囲
インバータを使って3Hz~最大120Hz(90~3600r/min)※までの幅広い範囲で速度を制御できます。ギヤヘッドも含めて高速回転での使用に対応しています。
- ※ 品名によって、速度の制御範囲が異なります。詳しくは、各製品詳細ページの「その他仕様」―「インバータとの使用について」をご覧ください。
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ベクトル制御で低速~中速域のトルクを改善
インバータの制御方式をベクトル制御にすることで、低速から高トルクを実現します。
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速度安定性が向上
インバータと組み合わせることで、負荷が変動しても速度の低下が少なくなり、安定した速度制御が可能です。
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高速回転に対応
丸シャフトタイプでクリープフリーベアリングを採用するなど、インバータ制御での高速回転に対応できる部品の選択や設計をおこなっています。
絶縁強化で電源電圧の高い地域にも対応(出力200W)
三相380/400/415V入力モーター(出力200Wのみ)は、インバータ駆動時に発生するマイクロサージ電圧に対して絶縁強化しているため、インバータと組み合わせても安心してご使用いただけます。
ご注意 : インバータの電子サーマル機能または電磁開閉器を必ずご使用ください。
モーターには、過熱保護装置(サーマルプロテクタ)は内蔵していません。
何らかの原因によってモーター出力軸が拘束されたときにモーターの焼損を防ぐために、インバータの電子サーマル機能または電磁開閉器を必ずご使用ください。
- 他社製インバータ とKⅡSシリーズを組み合わせたときの電子サーマルの設定例は組み合わせ特性データをご覧ください。
- 推奨の電磁開閉器については、製品詳細ページの「その他仕様」をご覧ください。
電磁ブレーキの構造、ブレーキ動作特性
無励磁作動型電磁ブレーキの動作原理
電磁ブレーキ付モーターは、無励磁作動型の制動用電磁ブレーキを採用しています。構造例を右図に示します。励磁コイル(①)に電圧を印加すると、コイルスプリング(②)に抗して電磁石にアーマチュア(③)が吸引され、ブレーキが開放した状態になりモーター軸の回転が自由になります。電圧を印加しない状態ではアーマチュア(③)が釈放され、コイルスプリング(②)によりブレーキライニング(⑤)がブレーキハブ(④)を押し付け、モーター軸が固定されます。

ブレーキ制御特性
電磁ブレーキ付モーターの慣性モーメントと制動特性(制動時間、オーバーラン)の関係を表しています。制動時間およびオーバーランは、電源を切った瞬間からモーターが停止するまでの時間および過回転(オーバーラン)を表しています。25Wの場合、モーター軸に換算した慣性モーメントが0.3[×10-4kg・m2]で運転したとき、制動時間は140msec、オーバーランは2.4回転となります。

モーター性能比較
回転速度、速度制御範囲
インダクションモーターなどACモーター(一定速モーター)は電源周波数によって回転速度が決まり、定格回転速度は50Hzで約1200r/min、60Hzで約1450r/minです。低速から高速までの幅広い運転速度に設定する場合には、速度制御モーターを用意しています。

停止精度
モーターを停止させる場合、オーバーラン(行き過ぎ量)が発生します。
電磁ブレーキ付モーターや瞬時停止機能を使った場合、オーバーランを小さくできます。

用途例
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傾斜コンベア
- 停止時のワーク保持
- 電源OFFにするとモーターが瞬時に停止する
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リフター
- リフターのZ軸の昇降動作時に多点停止する
- ラックピニオン機構と組み合わせ可能
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コンベア 瞬時停止
- ブレーキパックと組み合わせると簡易位置決めが可能でオーバーランが少ない
- ブレーキパックによる電磁ブレーキの制御が可能
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