低消費電力ファンの実力をみてみた!

やってみた!

~ 毎日何気なく使われているファン。この効果は無視できない!? ~

カーボンニュートラルへの取り組みと言えば、CO2削減=電力削減を達成すること。
でも、使用中の装置をまったく違う部品で構成して組み替えることは簡単ではありません。
そこで、ここでは取り付けの互換性があり、仕様も同等であるファンの性能比較をしてみます。

システム構成

システム構成

AC電源(100V)を直接入力するファンに、消費電力モニタを接続して比較してみます。

使用製品
MU1238A-11D(左)、EMU1238(右)

仕様

MU1238A-11D EMU1238
サイズ □119mm-38mm厚 □120mm-38mm厚
入力 単相100V / 50Hz /0.22A / 15.8W 単相 100-240V / 50Hz / 0.08A / 4.4W
最大風量 単相100V / 50Hz: 2.6m3/min 3m3/min
最大静圧 単相100V / 50Hz: 90Pa 84Pa
質量 0.53kg 0.29kg

EMUは電圧範囲がワイド入力仕様になっていますので、風量と静圧は若干異なりますが、入力と質量を見てもらうと、省電力と省資源化に期待が持てる数値となっています。

それでは、早速実機で検証してみましょう。
(静止画のような動画となります。結果だけご覧ください)

消費電力モニタの値で比較してみましょう。

MU1238A-11D
消費電力 約17W
EMU1238
消費電力 約5W

結果

MUファン→EMUファンに置き換えた場合、約70%の電力削減が見込まれます。
CO2削減量は約77%の削減結果となりました。(モニタされた値より算出)

実際の装置では複数台の使用が一般的であるため、10台使用した例で算出してみます。

<条件>
10台分
24時間稼働、365日、電気料金15円/kWhで算出

MU1238A-11D EMU1238
消費電力 170W 50W
電気料金 22338円/年 6570円/年
CO2削減量 318㎏CO2 72㎏CO2

MUファンはACモーターベースのファン、EMUファンはBLモーターベースのファンとなります。
ベースモーターが違うことで、電力にも大きく差が出てきます。

MUファンの構造

隈取コイルを採用した誘導電動機です。ローターに誘導電流を流して駆動します。

MUファンの構造
隈取コイル

EMUファンの構造

ローター部に永久磁石を採用した構造となります。
回転する際の銅損が少なく、誘導電動機と比べて省電力となります。

EMUファンの構造

いかがでしたか?
電力自体が低い製品での比較でしたが、毎日使うファンから見直す参考になればと思います。

  • ※ デモ機を用いて実機確認したものですので保証値ではありません。

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