「巻き下げ運転ができるスピードコントロールモーター」ってありますか?
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今日、お客様からスピードコントロールモーターについて質問されたんですが・・・。
どうやら、速度制御しながら巻き下げ運転をしたいそうなんです。
巻き下げ運転
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それなら、ブラシレスモーターのBXⅡシリーズと、BLEシリーズの電磁ブレーキ付モーターがおすすめね。
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そうでした。でも、この2つはどうして巻き下げ運転ができるんでしたっけ?
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あらあら、勉強しないとダメよ。ブラシレスモーターはモーターからのフィードバック信号を受けて、指令通りの速度で回ろうとする方向にトルクを発生するのよ。だから、巻き下げ運転でもきちんと速度制御ができるの。
ただし、ブラシレスモーターはローターに永久磁石を組み込んでいるから、巻き下げ運転だと、モーター自身が発電機となって回生電力を発生してしまうの。その状態が続くとドライバの過電圧アラームがはたらいてしまうわ。
BXⅡシリーズとBLEシリーズは、この回生電力を吸収できる機能を持っているから、巻き下げ運転ができるのよ。
そうそう、ちゃんと周辺機器の回生抵抗をご紹介することを忘れないようにね。
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なるほど。えっと、そういえば一般的にインバータでも巻き下げ運転できたような??
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そうね。インバータと三相インダクションモーターの電磁ブレーキ付タイプで巻き下げ運転可能な製品もあるわ。
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どちらを紹介するほうがお客様に喜んでもらえるんでしょうか?
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巻き下げ運転をする上では、どちらも満足していただけるはずよ。
でもブラシレスモーターには他にもメリットがたくさんあるわよね。わかる?
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はい。ブラシレスモーターは薄型で非常にコンパクトなのが特徴です。それと広い速度領域でフラットなトルクが得られること、さらに速度変動が小さく、安定した運転が可能であることなどもメリットですよね。
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そうね。それに省エネという点でもブラシレスモーターはお客様に貢献できると思うわよ。
ブラシレスモーターとインバータ制御モーターの消費電力比較
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そうですね。さっそく、お客様にメリットのあるブラシレスモーターをPRしてきます!
・・・そういえば、ACスピードコントロールモーターでも巻き下げ運転できませんでしたっけ?
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ACスピードコントロールモーターだと、重力などでシャフトが回されるような力が働く機構では、速度制御ができなくなる場合があるのよ。
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そうでした。でも、たとえば上下駆動で上昇時には速度制御をして、下降時には全速で降ろすという使い方もよく聞きます。
それに、ギヤヘッドの減速比や機構によっては摩擦負荷などの影響で回されずに速度制御できる場合もありますよね?
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