PEとFGの違いって何ですか?


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う~ん…
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あら、学くん。配線図を見ながら何を悩んでいるの?
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お客様から、FGは配線する必要があるか、というお問い合わせを受けたのですが、調べていたらPEが出てきて区別がつかなくなってしまって…。PEとFGの違いをもう一度おさらいしてもいいですか?
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もー学くん!配線の重要なポイントだからちゃんと覚えてね。まず、PEはプロテクティブアースの略で、日本語だと保護接地と言うの。
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あっ!アースや接地というワードをよく耳にしますが、PEと同じ意味ですか?
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そう、基本的に同じ意味よ。例えば、洗濯機を設置するとき必ずアース線を取り付けるわよね。
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たしか、漏電した場合に感電を防止するためですよね。
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なぜ、アース線を取り付けることで感電を防止できるか分かる?
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…。
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アース線が、人体よりも抵抗が小さくなるからなの。電流は抵抗が小さい方に流れやすいという特性があるのよ。
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もし、アース線を取り付けていなければ、漏電した場合、人体には大きな電流が流れる恐れがあるということですね。
上:アース線なしの場合/下:アース線ありの場合 モーター、ドライバ PE端子の位置(一例) -
モーターも同じで、PE端子にアース線を取り付けないと感電する恐れがあるからとても危険なの。ちなみに配線するときは、太く、短くがポイントよ。抵抗が小さくなって電流が流れやすくなるから、より効果を発揮するわ。
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なるほど…安全上、絶対接続する必要があるんですね。
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そうなの。オリエンタルモーターのAC入力製品はクラスⅠ機器の構造で設計されているから、必ずアース線が必要よ。「感電保護クラス」の説明が参考になると思うわ。
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読んで勉強します!
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中には低消費電力プロペラファン EMUシリーズのようにAC入力だけどクラスⅡ機器の構造で設計されている製品もあるけどね。クラスⅡ機器はアース線が不要よ。丸型端子の圧着や配線、導通チェックなどがなくなるから作業負担を大幅に減らせるわ。
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お客様のメリットが大きいですね。でもクラスⅠ機器とかⅡ機器とかってあまり見かけないんですが、何を見れば確認できるんですか?
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取扱説明書の設置条件に書いてあるわ。こんな感じよ。クラスⅡ機器は右のように書かれていることもあるわ。
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PEは分かりました!ということは、FGって一体?
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そもそも、PEとFGでは目的が違うの。FGはフレームグラウンドの略で、主にノイズによる誤動作を防止する役割があるわ。
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つまりFGは、機器を正常動作させるために接続しているということですね。
PEは安全のため、FGは誤動作防止のためにどちらも接続する必要があることが分かりました! -
これでPEとFGの違いは完璧ね。
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僕もついにPEになっちゃいましたね~。
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…?漏電から守ってくれるの?
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いやいや、[P]パーフェクト[E]営業マンってことですよ。
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…そんなこと言う前に、お客様に回答しなさい。
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…はい。
- 2023年6月 最新の情報に更新しました。