close
※旧製品や代替品の検索・比較も可能です。
照代さん、ちょっと聞いていいですか?
どうしたの学くん?
お客様からステッピングモーターのギヤードタイプについて質問を受けているんですけど、回転速度-トルク特性グラフを見ると、許容トルクの記載があるタイプと、瞬時最大トルクと許容トルクの2つの記載があるタイプがあるんです。この瞬時最大トルクと許容トルクの違いを聞かれてまして・・・。
その違いがよくわからないのね。
そうなんです。
許容トルク、瞬時最大トルクはギヤを選ぶときのひとつのポイントになるから、きちんと説明できるようになってね。カタログなどでは次のように説明されているわ。
えーっと・・・ということは、瞬時最大トルクがあるギヤードモーターは加速・減速時のトルクが大きく取れるってことですか。
そういうことね。加速・減速で使えるトルクが大きいと、どういうメリットがあるかわかる?
回転速度-トルク特性のグラフは選定計算で使いますよね。加速トルクを計算するから・・・あっ、わかりました。加速トルクが大きく取れるので、加速・減速時間が短縮できるってことですね。
そう、そういうこと。
ちなみに、瞬時最大トルク領域で連続的にトルクを加えた場合はどうなるんですか?
モーターとしては動くけど、ギヤの寿命は短くなるわ。長く使いたいのであれば、定速運転時のトルクは許容トルク以下で使用した方がいいわね。
わかりました。
あと、カタログの瞬時最大トルクの説明では「慣性負荷」についても触れているけど、慣性負荷とギヤにはどういう関連性があったか覚えてる?
えーっと、たしか負荷慣性モーメントが大きい機構にはギヤードタイプが適しているんでしたよね。(詳しくはバックナンバーをご参照ください。)負荷慣性モーメントが大きい代表的な機構として、インデックステーブル機構が挙げられますね。
そうね。インデックステーブル機構の場合、モーターを選定するときに、瞬時最大トルクがあるギヤードタイプを選ぶことで加速・減速時間が短縮できるから、すばやい位置決めが実現できるわね。
なるほど。瞬時最大トルクと許容トルクについてよくわかりました。早速お客様に説明します。
「おしえて!照代さん」では、皆様からのテーマを募集しています。 照代さんに解説してほしいテーマや、日頃感じているモーターに関する疑問などをお寄せください。
※いただいたご意見は、「おしえて!照代さん」のテーマとして取り上げる場合がございます。 ご記入いただいた内容への直接の返信はいたしかねますので、ご了承ください。