Q.ARシリーズの過負荷アラームは、どのように検出しているのですか?
ARシリーズの過負荷アラームの検出条件は、制御モードによって異なります。
制御モード | 検出条件 | 説明 |
---|---|---|
ノーマルモード (NORM) |
指令位置と検出位置の偏差が±1.8°に達した状態で、累積5秒以上※経過する | 角度―トルク特性による偏差量を、過負荷状態を判断する基準としています。 |
電流制御モード (CCM) |
パラメータで設定した最大電流値に達した状態で、累積5秒以上※経過する | 運転電流値が最大電流値に達することを、過負荷を判断する基準としています。 |
- ※ アラームの検出時間はパラメータで変更可能です(表の値はパラメータ初期値)
制御モードの確認方法
-
位置決め機能内蔵タイプ
パラメータの「制御モード」の設定を確認する。(ノーマルモード/電流制御モード) -
パルス列入力タイプ
ドライバの「制御モード切替スイッチ」を確認する。(NORM/CCM)
累積時間の考え方について
累積時間とは、ある地点での「条件に達した時間の合計」から「条件に達していない時間の合計」を差し引いた時間のことをさします。(差し引く時間は、初めて条件に達した地点以降からカウントします。)
以下で、累積時間の考え方とアラームの発生タイミングを説明します。(ノーマルモード時)
運転中のトルク変化と経過時間の関係性が以下のグラフのようになっていると仮定します。
このグラフを、最大トルク(偏差量が±1.8°のとき)を基準として、それ以上とそれ未満の領域の二つに分けます。

最大トルク以上のときを赤、未満のときを青として、最大トルクと経過時間の関係を時間軸上で整理します。
そして、①、②、③の3地点での累積時間を以下のように求めていきます。
- ①
- 2.5 - 1.0 = 1.5 [s]
- ②
- 1.5 + 3.0 - 1.0 = 3.5 [s]
- ③
- 3.5 + 1.5 = 5.0 [s]
よって上の例では、アラームが発生するのは③のタイミング(初めて最大トルクに達してから9秒後)であることがわかります。
製品カテゴリ: αSTEP 、 電動アクチュエータ
機種・シリーズ: ARシリーズ 、 電動アクチュエータ ARシリーズ搭載
内容: 技術知識・資料・用語
FAQ No.: 361
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