インバータで制御できるモーターはありますか？

学くん、さっきからWEBサイトで何を調べているの？
インバータに関するコンテンツを探しているんです。お客様から「インバータで制御できるモーターはありますか？」というお問い合わせをいただきました。WEBサイトのどこかで見た記憶があるんだけど…。
それならQ&Aにあるわよ。
さすが照代さん、ありがとうございます。え～っと…No.234『単相モーターをインバータ駆動できますか？』ですね。三相モーターはインバータで制御できるけど、単相モーターはダメなのか。
そうね。よくいただくご質問だから覚えておいてね。
分かりました！お客様への回答は「三相モーターであればインバータ制御が可能です」となりますが、あわせてお伝えしたほうが良い情報ってありますか？例えば配線方法とか。インバータとひとくちに言っても、色々ありますよね？
良い心がけね。でも三相モーターの配線はそれほど難しくないわ。インバータの二次側（出力側）に3本のリード線を接続するだけでOKよ。どの線をどこに接続しても問題ないの。
それは簡単ですね！では回答の際に配線についても念のためお伝えします。
学くん、配線も良いと思うけど、他にもインバータを使用するお客様にぜひお伝えしてほしいことがあるの。
なんですか？
インバータと組み合わせた場合の特性データよ。WEBサイトの他社製品との組み合わせと接続は知ってる？
はい。PLCやタッチパネルとのセットアップについてご説明する際によく見ています。インバータには気づきませんでした。
オリエンタルモーターのKⅡSシリーズと三菱電機、富士電機、安川電機製インバータの組み合わせ特性データを公開しているのよ。なぜこのデータをお客様にお伝えしてほしいかわかる？
えー…。なんでですか？
モーターの特性は組み合わせるインバータやそのパラメータ設定によって変わるの。と言うことは？
お客様は購入前にモーターの特性を正確に知ることが難しいんですね。だから組み合わせデータとそのパラメータ設定例まで公開しているんですね。
そういうこと。モーターの特性が分からないと不安だと思うの。だからぜひ紹介してね。
あの～照代さん。この組み合わせデータの回転速度—トルク特性図、いつも見慣れているACモーターの特性図とは違いますね。
そうなのよ、一緒に確認してみましょう。図1を見て。まず横軸がモーターの回転速度で単位はr⁄min。そして縦軸は60Hz時の定格トルク比率よ。

図1.運転可能領域
比率なんですね。ということは実際のトルクは、使用するモーターの60Hz時の定格トルクを確認して求めるということですね。
そう。三相モーターは周波数によって速度を調整できるけど、どの速度でも100%まで使えるわけではないの。
確かに周波数が60Hzを超えると比率が下がっていますね。
そこでトラブルなくお使いいただける領域として「運転可能領域」を示しているの。図1の赤い範囲ね。連続してモーターを動かせる領域よ。
なるほど。ということは図2の赤いラインは各回転速度の上限ということですよね。
その通り。「運転可能最大トルク」と言って、モーターとインバータの組み合わせで出せるトルクの最大値よ。

図2.運転可能最大トルク
では使いたい速度とトルクがこの範囲内に収まっていればいいということですね！あと、図3の縦の赤い線は一体なんですか？

図3.駆動周波数別特性曲線
これは駆動周波数別の特性を表しているのよ。
…どういうことでしょうか。
120Hzを例に説明するわね。図4を見て。トルク比率が0%(無負荷)の時はモーターの回転速度は3600r/minぐらいだけど、約45%の時は3400r/min近くまで下がっているのが分かる？

図4.120Hz特性曲線
本当だ。他の特性曲線と比べても大きく変動していますね。同じトルクでも20Hzの時は線がまっすぐだから速度は安定しているけど、120Hzで使うなら速度が変わるから注意しないといけませんね。
その通りよ学くん。この動画を見ればもっとイメージができると思うわ。インバータで制御したモーターでコンベヤを動かしている動画よ。コンベヤと特性図の連動を意識して見てね。
よく分かりました！使う条件や周波数によって特性が変わってくるということですね。三相200VのACモーターならインバータで制御できることと、特性について、しっかりご案内します！
頼んだわよ！

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