3-3. 風量 ― 静圧特性曲線

ファンモーターを選定する場合、冷却する物体(筐体内)の熱量を計算し、それに見合った風量、静圧が得られる最適なファンモーターを選ぶ必要があります。ファンモーターの風量、静圧を確認するための指標が、風量 ― 静圧特性曲線です。

3-1. 風量[m³/min]と静圧[Pa]で説明したように、風量-静圧特性曲線は、ある風量を出そうとしたとき、ファンモーターが生み出せる静圧を示したグラフです。横軸が風量、縦軸が静圧です。

風量-静圧特性曲線

風量-静圧特性曲線に、3-2. 圧力損失[Pa]で説明した圧力損失の特性を組み合わせると、実際にファンが動作する範囲が分かります。

実際にファンが動作する範囲

ファンモーターは、最大風圧、最大風量の曲線上で動作します。

筐体内が高密度の場合は、①の圧力損失を元に考えます。静圧が高くなり、風量が小さくなります。
反対に、筐体内が低密度の場合は、②の圧力損失を元に考えます。静圧が低くなり、風量が大きくなります。

ファンモーターの選定では、風量 ― 静圧特性曲線と圧力損失による変化をふまえた上で、ファンモーターの実際の動作範囲を確認する必要があります。

当社では各製品の風量-静圧特性曲線を掲載しています。製品詳細ページにてご確認ください。
また、必要風量の計算ツール(クーリングファン用)、必要発熱量の計算ツール(制御盤ヒーターユニット用)もご用意しています。設計や選定にお役立てください。

次のページでは、ファンモーターの寿命についてご紹介します。

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