2-2. 運用面の違い

運用後の仕様変更

運用後の仕様変更とは、装置の運用開始後に速度制御の機能が必要になるケースなどのことです。

インバータはオープンループ制御のため、三相インダクションモーターに後づけし、簡単に速度調整をおこなえます。対して、ACスピードコントロールモーターやブラシレスモーターは、クローズドループをおこなえる駆動回路を使用することが前提になります。

用途例 1 : ワーク搬送用のコンベア

モーター起動・停止時のショックで、ワークがずれたり倒れたりする場合を考えます。インバータを追加すれば、滑らかな運転・停止の搬送が可能となります。

スロースタート、スローダウン運転

用途例 2 : 複数の装置におけるモーター共通化

インバータを使用すると、一定速で搬送するコンベアと、可変速が必要なコンベアそれぞれのモーター部を共通化することができます。

配線

インバータの配線

オープンループ制御のため、動力用の3本線と保護接地線(アース線)のみを配線します。

ブラシレスモーターの配線

クローズドループ制御のため、動力線とは別にセンサ用の信号線があります。複数のリード線をまとめ、かつ耐ノイズ性を向上させるため、専用のコネクタ付ケーブルを使用します。

配線方式

複数軸制御

複数軸制御とは、複数台のモーター制御を1台の駆動回路で同時におこなうことです。インバータはオープンループ制御のため、1台のインバータで複数軸のモーターを制御することができます。(機種によっては複数制御ができない場合もあります)

複数軸制御のベルトコンベア

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