3-4. AZシリーズアブソリュートシステムのメリット
3-3.インクリメンタルシステムとアブソリュートシステムにて、違いを説明しました。
AZシリーズはバッテリなしで、アブソリュートシステムを構築することができます。
そのメリットについて説明します。
3-4-1. 外部センサ不要
一般的な原点復帰方法としては、外部センサであるリミットセンサやHOMEセンサを感知して原点を検出します。
そのため使用条件によってセンサの検出幅にばらつきが生じることもあります。
しかし、AZシリーズはABZOセンサによって記憶された原点まで高速で移動しても、原点センサのばらつきを気にすることなく原点復帰ができます。
原点復帰するまでの工程が少なく、マシンサイクルの短縮にもつながります。

メンテナンスの削減
センサが不要になるためセンサ費用や配線費用、配線のための作業代などを削減することができます。

外部センサ誤動作の影響をうけない
ABZOセンサなら、金属加工で金属片が舞う環境下や、オイルミストが舞う環境下などで起こりうる、外部センサの誤動作や故障、断線が発生しません。
原点位置の設定だけでなく、ソフトウェアリミットの設定も可能です。限界値を超える動作を防ぎます。

3-4-2. バッテリ不要
通常、サーボモーターではアブソリュートシステムにするために専用バッテリを接続します。
電源を落とした状態でもエンコーダ回路部に電気を供給することで、ドライバ自体の電源を落としても現在位置をカウントすることができます。
このバッテリも使用するモーターによって、電源供給経路が変わります。
例えば、エンコーダケーブルの途中にバッテリがある場合やサーボアンプにバッテリを接続する場合は下記のような供給経路になります。
しかし、AZシリーズはABZOセンサを使用しているためバッテリレスでアブソリュートシステムを構築することができます。
AZシリーズを使った場合のメリットについてご紹介します。
メンテナンスのコスト(部品費、作業費)削減
バッテリには寿命がありますが、ABZOセンサなら、バッテリの交換が不要です。メンテナンスの手間やコストを削減します。

ドライバ設置の自由度が向上
ABZOセンサなら、バッテリの設置や配線に必要だったスペースを節約できます。
ドライバ設置場所の制約がなく、制御盤等のレイアウト設計の自由度を向上させます。
海外輸送も安心
バッテリは自己放電するため、海外輸送といった長期間の装置搬送では注意が必要です。
ABZOセンサなら、位置情報の保持に期限はありません。また、バッテリを海外に輸出する際の各種規制等も考慮する必要がありません。

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