3-6. モーター必要トルクの算出

3-3. 負荷トルクの算出で求めた負荷トルクと、3-5. 加速トルクの算出で求めた
加速トルクをもとに、モーターの必要トルクを求めます。
必要トルクの値は、4-1. モーターの仮選定で使用します。

必要トルク(TM)の求め方

負荷トルクと加速トルクの合計値に、安全率を考慮して算出します。

\(\bbox[5pt, border: 1px solid black]{ \text{必要トルク} {T_M}\ =\ \left(\text{負荷トルク}\ [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}] + \text{加速トルク} [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}]\right)\times 安全率}\)
対象モーター 安全率(目安)
αSTEP 1.5 ~ 2
2相ステッピングモーター
5相ステッピングモーター
2
必要トルク

必要トルクの計算例

上の計算式をもとに、モーターの必要トルクを求めます。
ただし、ローター慣性モーメント(J0)は、実際に使用するモーターごとに値が異なるため、現時点では不明です。
4-1. モーターの仮選定までは、具体的な値を代入せず、J0のまま選定計算を進めます。

必要トルク(TM)を求める

3-3. 負荷トルクの算出で求めた負荷トルクと、3-5. 加速トルクの算出で求めた加速トルクの値をもとに、モーターの必要トルク(TM)を算出します。

負荷トルク [N・m] TL = 0.0520 RKIIシリーズの安全率
(目安)
2
加速トルク [N・m] Ta = 503J0 + 0.152
\(\begin{align}\text{必要トルク} {T_M} & = \left(\text{負荷トルク}({T_L})\ [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}] + \text{加速トルク}({Ta})\ [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}]\right)\times 安全率\\[ 5pt ] & = \left( 0.0520 + 503{J_0} + 0.152\right) \times 2\\[ 5pt ] & = 1006{J_0} + 0.408\ [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}] \end{align}\)

必要トルク(TM)を求める

3-3. 負荷トルクの算出で求めた負荷トルクと、3-5. 加速トルクの算出で求めた加速トルクの値をもとに、モーターの必要トルク(TM)を算出します。

負荷トルク [N・m] TL = 0.0304 RKIIシリーズの安全率
(目安)
2
加速トルク [N・m] Ta = 419J0 + 0.377
\(\begin{align}\text{必要トルク} {T_M} & = \left(\ \text{負荷トルク}({T_L})\ [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}] + \text{加速トルク}({Ta})\ [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}]\ \right)\times 安全率\\[ 5pt ] & = \left( 0.0304 + 419{J_0} + 0.377\right) \times 2\\[ 5pt ] & = 838{J_0} + 0.815\ [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}] \end{align}\)

必要トルク(TM)を求める

3-3. 負荷トルクの算出で求めた負荷トルクと、3-5. 加速トルクの算出で求めた加速トルクの値をもとに、モーターの必要トルク(TM)を算出します。

負荷トルク [N・m] TL = 0 RKIIシリーズの安全率
(目安)
2
加速トルク [N・m] Ta = 301J0 + 0.0217
\(\begin{align}\text{必要トルク} {T_M} & = \left(\ \text{負荷トルク}({T_L})\ [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}] + \text{加速トルク}{Ta}\ [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}]\ \right)\times 安全率\\[ 5pt ] & = \left( 0 + 301{J_0} + 0.0217\right) \times 2\\[ 5pt ] & = 602{J_0} + 0.0434\ [\mathrm{N} \cdot \mathrm{m}] \end{align}\)

ここで求めた値をもとに、次のページでは、モーターの仮選定をおこないます。

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