中空ロータリーアクチュエータ
DGⅡシリーズ

- 中空テーブルとクローズドループステッピングモーターを一体化
- サーボモーター搭載も用意
- 取付角60~200mm、中空径φ20~100mm
- 高強度・高精度位置決め
- モーター横方向に、従来の脚取付よりも薄型で接続が簡単なタイプを追加。
- モーター縦方向 取付角60mmに、クロスローラべアリングのタイプを追加。
特徴 | 中空ロータリーアクチュエータ DGⅡシリーズ
アクチュエータ部の特徴
AZシリーズ搭載を例に、DGⅡシリーズの特徴をご紹介します。
負荷のダイレクト締結が可能
慣性モーメントの大きいテーブルやアームなどを直接取り付けることができるため、連結部品(カラー)が不要になり、設計や組付けの手間、部品コストの削減が図れます。

大口径中空出力テーブル
中空穴をケーブルの配線や、エアーや液体の配管に利用できます。


高強度
重くて大きいワークも駆動可能
最大許容アキシアル荷重が4000N。最大許容モーメントが100N・m。質量や慣性モーメントが大きなワークでも駆動できます。

面振れが小さい
出力テーブル中央から離れた位置にワークを載せることができます。



高い位置決め精度
モーター縦方向 | モーター横方向 | モーター横方向(脚取付) | |
---|---|---|---|
バックラッシ | ノンバックラッシ | 3〜10 arcmin | 6 arcmin |
繰り返し位置決め精度 | ±15 arcsec (±0.004°) | ±15 arcsec (±0.004°) | ±30 arcsec (±0.008°) |
装置の立ち上げ時間を短縮する一体型構造
「設計」「組み立て」「調整」にかかる時間を削減
出力テーブルには、装置のテーブルやアームを直接取り付けることができます。

クロスローラベアリングの採用で高出力駆動

- 上図はモーター縦方向の構造です。中空出力テーブルの構造については、モーター横方向も同様です。
スペースに合わせて選べるモーター方向
- モーター縦方向、モーター横方向、モーター横方向(脚取付)をご用意しています。 装置内の設置スペースに合わせてお選びいただけます。
- モーター横方向は薄型のため、取付面からの高さをを抑えることができます。またコネクタタイプ※のモーターのため、接続が簡単です。
- ※ DC電源入力 取付角60mmはケーブルタイプのモーターです。

モーター横方向(脚取付)のメリット
- モーターの逃げ穴加工が不要なため、取付板が簡略化できます。
- テーブル下の脚部の間からケーブル・配管等の引き回しが可能です。

選べる取付方向
DGⅡシリーズは、水平取付はもちろん、天井や壁掛取付も可能ですので、装置設計の幅が広がります。

αSTEP AZシリーズ搭載のメリット
バッテリレスのアブソリュートセンサを搭載
小型のバッテリレスの機械式アブソリュートセンサ(ABZOセンサ)を搭載しています。生産性の向上やコスト削減に貢献します。

- 機械式センサ
非通電時も位置情報を保持 - 多回転アブソリュートセンサ
基準となる原点から、モーター軸で±900回転(1800回転分)の絶対位置が検出可能
外部センサ不要
アブソリュートシステムなので、原点センサ、リミットセンサは不要です。
メリット
- 高速原点復帰+原点復帰精度の向上
- コストダウン
- 省配線
- 外部センサ誤動作の影響を受けない
バッテリレス
機械式センサはバッテリが不要です。
位置情報はABZOセンサで機械的に管理されています。
メリット
- バッテリの交換が不要
- 自由なドライバの設置
- 海外輸送も安心
シーケンス機能によりメインプログラムを簡略化
AZシリーズは、連結運転や運転間のタイマ設定、条件分岐、ループ運転などの豊富なシーケンス機能を搭載しています。(一部機種を除く)
サポートソフトMEXE02を使って設定することができ、上位システムのシーケンスプログラムを簡略化できます。

- 位置決め運転データ設定値(最大256点)
- 汎用入出力点数(入力10点、出力6点)
- 通信用入出力点数(入力16点、出力16点)
便利な運転・設定
AZシリーズの機能を使うと、下記運転が可能です。
近回り運転でタクトタイム短縮
設定した目標位置に向かって、最短距離で移動します。

例)
0°の位置から270°に移動する場合、反時計回りの最短の回転方向を自動的に選択して駆動します。
進入禁止範囲を設定
障害物との衝突による装置の破損防止と作業エリアを確保します。

無限多回転が可能
現在位置を自動的に「0°」にリセットできる、ラウンド機能を搭載しています。無限多回転の運転が可能になります。
装置立ち上げ時間の短縮
中空ロータリーアクチュエータを運転する際に必要なパラメータが、出荷時に設定されています。装置立ち上げ時間短縮に貢献します。
[出荷時に設定されているパラメータの例]
- 原点位置
- 分解能(0.01°/step)
- 出力テーブルの回転方向設定
- ラウンド機能設定(±180°)
- ※ 各初期設定値は変更可能です。

用途例・使用例
負荷モーメントがかかる用途

低速・低振動用途
マイクロステップ駆動方式とスムースドライブ機能により、低速域でも低振動で回転動作ができます。
例) 液剤塗布装置
低速でもムラのない安定した塗布が可能です。
高精度位置決め用途
停止時に軸が微小に動くハンチングと呼ばれる現象を起こしません。停止時に振動すると困る用途に最適です。
例) 画像検査装置
ハンチングしないため、正確な画像が取り込めます。
負荷慣性が変化する用途
ゲインの調整が必要ないため、負荷変動がある装置の場合でも、チューニング不要で設定どおりの動きができます。
例) ディスク製造装置
搬送するディスクの枚数が変化してもチューニング不要です。
上位システムに合わせて選べるドライバ
さまざまな制御・システム・インターフェイスに対応可能なラインアップを用意しています。
ドライバタイプ | 対応インターフェイス | 単軸ドライバ | |||
---|---|---|---|---|---|
AC電源入力 | DC電源入力 | ||||
![]() AZシリーズ搭載 |
![]() AZXシリーズ搭載 |
![]() AZシリーズ搭載 |
|||
ネットワーク対応 | FAネットワークを通じて、上位制御機 器からドライバを直接制御 |
EtherCAT | ○ | ○ | ○ |
EtherNet/IP™ | ○ | ○ | ○ | ||
PROFINET | ○ | ○ | ○ | ||
MECHATROLINK-Ⅲ | ○ | - | - | ||
SSCNETⅢ/H | ○ | - | - | ||
位置決め機能内蔵 | 運転データをドライバに内蔵。 Modbus(RTU)とI/Oで制御可能。ネット ワークコンバータを使うことでCC-Link 制御が可能。 |
Modbus(RTU) I/O CC-Link※ |
○ | - | ○ |
RS-485通信付きパルス列入力 | パルス信号で制御。モーターのステー タス情報をModbus(RTU)でモニタ可 能。 |
パルス列 Modbus(RTU) |
○ | - | ○ |
パルス列入力 | パルス信号で制御 | パルス列 | ○ | - | ○ |
- ※ 別売のネットワークコンバータ使用時に対応可能です。
- ※ EtherCAT®はBeckhoff Automation GmbH(ドイツ)よりライセンスを受けた特許取得済み技術であり、登録商標です。
- ※ EtherNet/IP™はODVAの商標です。
- ※ PROFINETは、PROFIBUS Nutzerorganisation e.V.(PNO)の商標または登録商標です。
- ※ MECHATROLINKはMECHATROLINK協会の登録商標です。
- ※ SSCNETⅢ/Hは三菱電機株式会社の登録商標です。
- ※ CC-LinkはCC-Link協会の登録商標です。
AZシリーズを搭載したラインアップ
搭載モーターが同じため、駆動方法やメンテナンス方法が共通です。
電動アクチュエータ(AZシリーズ搭載)
電動スライダ | 電動シリンダ | コンパクト電動シリンダ | ラック・ピニオンシステム | 電動グリッパ | 中空ロータリーアクチュエータ |
---|---|---|---|---|---|
EASシリーズ EZSシリーズ EZSHシリーズ |
EACシリーズ | DRシリーズ DRS2シリーズ |
Lシリーズ | EHシリーズ | DGⅡシリーズ |
- 搭載モーターの電源入力はシリーズで異なります。詳細ラインアップは各シリーズのページでご確認ください。
サーボモーター AZXシリーズ搭載の特徴
バッテリレスのアブソリュートセンサを搭載したサーボモーター
駆動モーターのサーボモーター AZXシリーズは、αSTEP AZシリーズと同じバッテリレスの機械式アブソリュートセンサ(ABZOセンサ)を搭載しています。
位置決め運転や連続運転に特化したサーボモーターです。

- 機械式センサ
非通電時も位置情報を保持 - 多回転アブソリュートセンサ
基準となる原点から、モーター軸で±900回転(1800回転分)の絶対位置が検出可能
- AZXシリーズの詳細はこちらをご覧ください。
AZシリーズ搭載と基本的な操作方法が同じ
AZXシリーズ搭載は、AZシリーズ搭載と基本的な操作方法が同じです。
同じ装置内で、AZXシリーズとAZシリーズを併用する際に、操作性の変更による手間なく使用できます。

配線 | 信号系の配線 |
---|---|
設定 | スイッチやパラメータの機能、設定方法(MEXE02を使用) |
制御 | ネットワークで制御する場合のコマンドID番号 |
運転機能 | ドライバに内蔵している位置決め運転機能など |
高速で高トルクを発揮
AZXシリーズ搭載は、高速で高トルクを発揮します。
移動量が多い位置決め用途や、連続運転用途に適しています。

- AZXシリーズ搭載とAZシリーズ搭載の回転速度―トルク特性の比較です。
AZXシリーズ搭載は高速域、AZシリーズ搭載は低速域でトルクの優位性があります。
ケーブルの引き出し方向が変えられる
AZXシリーズ搭載は、モーターをカップリングで締結するため、モーター部を取り外して向きを変えることで、ケーブル引き出し方向を変更することができます。

サポートソフト、モニタ機能
サポートソフト MEXE02でパソコンから簡単駆動
サポートソフト MEXE02を使用することにより、運転データや各種パラメータの設定・編集がおこなえるほか、ティーチング、各種状態のモニタをおこなうことができます。
さまざまな機能で、立上げからメンテナンスまでを総合サポート
-
立ち上げ・評価
配線チェックやテスト運転時に役立つ機能をご用意しています。
- 運転データの設定と保存
- I/Oモニタ
- ティーチング・リモート運転
-
調整
装置設置後のモーター動作の調整に役立つ機能をご用意しています。
- 波形モニタ
-
診断・メンテナンス
運用開始後のトラブル時の診断やメンテナンスに役立つ機能をご用意しています。
- アラームモニタ
- ユニット情報モニタ
- ステータスモニタ
-
運転データ/パラメータ設定画面 -
波形モニタ
協働ロボットの周辺機器として、連動して動かすことが可能
ロボット周辺軸の旋回用途として、ご利用いただけます。
組み合わせ製品(ユニバーサルロボット・FANUC共通)
-
- 中空ロータリーアクチュエータ
- DGⅡシリーズ AZシリーズ搭載 (DC電源入力)
ユニバーサルロボット認証アプリケーション

URCapから直接制御が可能
DGⅡシリーズ専用のURCap※1で、ユニバーサルロボットとDGⅡシリーズを連動させた制御が可能です。ユニバーサルロボットのティーチングペンダントから移動量や速度などの設定・変更ができます。

ユニバーサルロボット製品仕様
-
- URCap
- OM_DG2-x.x.x.urcap※2
-
- 対応シリーズ
- e-Series
-
- PolyScopeバージョン
- PolyScope 5.12.2以上
URCap、セットアップマニュアルをご用意しています。
URCap
セットアップマニュアル
- ※1 URCapは、ユニバーサルロボットのグラフィカルプログラミングインターフェースです。
- ※2 x.x.x.にバージョン情報が入ります。
ファナックプラグイン対応周辺機器

タブレットTPから直接制御可能
DGⅡシリーズ専用のプラグインソフトで、CRXシリーズとDGⅡシリーズを連動させた制御が可能です。PLCなどの外部制御機器は必要なく、ファナックのタブレットTPで移動量や速度などを設定・変更できます。

ファナック製品仕様
-
- プラグインソフト
- ORIENTALMOTOR_AZ.ipl
-
- 対応シリーズ
- CRXシリーズ
ソフトウェアオプション「ユーザソケットメッセージ機能(A05B-2600-R648)」が必要です。
プラグインソフト、セットアップマニュアルをご用意しています。
プラグインソフト
セットアップマニュアル
ご注意
ユニバーサルロボットやファナック製品に関するお問い合わせは、当社サポート対象外です。
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-
2軸タイプ -
3軸タイプ -
4軸タイプ -
NEW
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(4軸)
- スリムタイプの詳細は、最寄りの支店・営業所またはお客様ご相談センターにお問い合わせください。
- ※ EtherCAT®はBeckhoff Automation GmbH(ドイツ)よりライセンスを受けた特許取得済み技術であり、登録商標です。
- ※ MECHATROLINKはMECHATROLINK協会の登録商標です。
- ※ SSCNETⅢ/Hは三菱電機株式会社の登録商標です。
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