2-5. マイクロステップ駆動の動作原理
ステッピングモーターは駆動回路であるドライバの電流制御により、基本ステップ角度0.72°をさらに細かくして使用することができます。
この駆動方式をマイクロステップ駆動と呼び、ステッピングモーター RKⅡシリーズをはじめとした多くの製品に採用しています。
ステッピングモーターは、入力パルスに対して1ステップずつ同期しながら回転しています。
そのため、1ステップごとにオーバーシュートとアンダーシュートを繰り返し、減衰振動をした後に所定の位置で停止しています。
この減衰振動が低速での振動・騒音の原因となる場合があります。
ステップ角を細かくすることで、この減衰振動を小さくすることができます。
そのため、マイクロステップ駆動は低速域での振動や騒音の低減に効果的です。
ここでは、ステップ角度90°の簡易モデルを使って、マイクロステップ駆動の動作原理をご説明します。
-
- 【1】
- L1に電流を流します
マグネットは、L1の向きに停止します。
-
- 【2】
- L1に9/10、L2に1/10の電流を流します
マグネットは、少し右に傾いた位置で停止します。
-
- 【3】
- L1に8/10、L2に2/10の電流を流します
マグネットは、さらに右に傾いた位置で停止します。
このようにマイクロステップ駆動では、それぞれのコイルに流す電流配分を細かく分割することで、0.72°よりも小さなステップ角度での運転を実現しています。
内容についてご不明点はありませんか?お気軽にお問合せください。
- WEBテクニカルサポートに
メールするメール開封後、内容を確認し、当社よりご連絡いたします。
なお、お問い合わせの内容によっては、お電話をさしあげる場合がありますのでご了承ください。 - お客様ご相談センターに
電話する